12, 01. 2012 巨木のヤドリギ


気温は下がったが,昨日もよく晴れた。真っ青な空を,小さな綿雲が西から東へとゆったりと流れて行く。アトリエを片付けて,溜ったセーターの洗濯をする。此処何年も,家では厚めの木綿のTシャツで過ごして来たが,今年は気温が低くて,ウールでないと過ごせない。

午後の早い時間に,札幌へ出かけた。電車が札幌へ近付くにつれ,雲の量が増える。高い位置を走る電車の車窓から見ると、市の中央部は大きな黒雲に覆われていた。明日で会期が終了する吉増剛造展を見ようと,地下鉄で北へ向う。主役の多大な原稿が、会場のテンポラリイスペースの中央に鎮座していた。原稿を一枚ずつ丁寧にご覧になっている先客があって,脇から手書きの原稿を覗き込む。未だ続いているという此の原稿は,どの様な形で出版されるのだろうか。彼方此方廻るところがあったので,直ぐに辞そうと思っていたが,奥の談話室に作家のSさんとTさんがおいでで、少し話し込んでしまった。

画廊を辞して,北大の構内に入る。雲が開けて,青空が覗いていた。黒々と続く銀杏の並木を見上げる。長めの冬芽が出ていた。




構内を南へ向う。巨大な裸木に,ヤドリギが寄生していた。何れも高い位置だが,黄色い実のヤドリギでであることが判った。植物園辺りから運ばれて来たものだろうか。




枯葉が枝に残っている樹があった。幹に名札が付けられていた。楓の仲間らしい。充分に紅葉する前に,凍ってしまったのかも知れない。今冬は枝にしがみ付いている枯葉を良く見かける。




クラーク会館の脇から構内を抜ける頃,陽は大分傾いていた。札幌へ出かける度に,歩道の除雪の悪さに驚かされる。ロードヒーティングが施されてあるところは良いが,それ以外の歩道は路面が傾斜して,凹凸が酷い。特に車道との接点には,かなりの段差があって、凍り付いているので恐ろしい。除雪の回数が少ないのではなかろうか。




悪路に悩まされながら,駅前に戻る。駅前の商店街を巡り,必要な品々を買い求めて戻った。日は暮れていたが,足元を気にせず歩ける歩道に安堵する。夜分に歩く人も多いのだから,歩道は平であって欲しい。今朝は空の青は弱いが,良く晴れている。今日から真冬日ながら,気温は少し上がるらしい。