22, 11. 2012 雪中の竜胆


風が強かった昨日は雲の流れが速く、陽は射すものの屢々風花が舞った。成形が上手くいかぬ部分に切り込みを入れてみる。想う形状には近付いたが、力感に欠ける様に思われる。可塑性のある粘土ならとの思いもあるが、サイズの問題があり、解決出来ない。

2時前に夕食の素材を買い求めに出かけた。南を廻ってスーパーへ行こうと、東町公園へ向う。上空は晴れているが、西の雲が重い。前日僅かに降った雨で、日陰を除いて雪は殆ど消えていた。乾いた路面を落葉が強い風に舞う。公園の欅は、早く色付いた片側には、葉が残っていなかった。





鉄道林前の道に出たが西風が強いので、住宅街をジグザグに曲がりながら北東へ向う。柿の木のあるお宅の前に出た。寒空に、柿の実が残されていた。此の侭放置されるのだろうか。低い塀から小さなホウズキが覗いていた。もう雪が来たのに、未だ花を付けている竜胆を見付けた。葉は赤く染まっているが、花弁の色は青味が強く美しい。花期はとうに終っている筈なのに、咲き出しが遅かったのかも知れない。





寒風の中、住居の取り壊しが行われていた。人の長い暮しの跡を、重機が見る間に破壊して行く。寒さを助長させる光景だった。葉のある内は目立たなかったエゾノコリンゴは、数多くの実を付けていた。早くも路面に落ちている実もあった。西側に落葉松が植えられている幼稚園の敷地は、落葉で黄色く染まっていた。全く吠えることのない犬が、芝生に座っていた。未だ屋内に入れて貰えぬらしい。退屈なのか、当方の動きに合わせて、目線が追って来ていた。






前日冠雪した山並みが見られなかったので、スーパーへ入る前に原野を見渡す。前日同様、西の山並みは雲の中だった。今朝は良く晴れているが、殊の外気温が低い。あの鮮やかな青紫色の竜胆が、凍ってしまわぬかと気に懸かる。