20, 09. 2012 タカクマホトトギス


大雨注意報も出ていた昨日は、気温は僅かに下がったものの、蒸し暑い一日だった。早朝の最低気温が24.7度というから、恐れ入る。此の時期の当地の最上気温よりも高い。海水の温度が上昇して、温かい海域に棲むジンベイザメが小樽で発見され、道南ではマンボウが見付かったたと、報じられていた。サンマも鱒も鮭も、不漁なのが頷ける。数多くの都市で展開されていた反日のデモ行動が、ぴたりと止んだ。定められた指針が絶えずぶれる政権も情けないが、主権が強力な国家は恐ろしい。

雨量は予想程は多くならず、雨は正午前には上がって薄日が射し始めた。窓を開けられるだけでも、気分は良くなる。縫物の裾の始末をした。布の様に三つ折りぐけもならず、千鳥がけで裾上げをした。柔かな上質の革なのに、解いてみると裾上げも袖口の始末も、ボンドでされていたのには驚いた。日本の製品なら、決してこの様な始末はしない。生活の美学の相違というべきだろうか。

2時前に夕食の素材を調達かたがたの散歩に出かける。雨で倒れた植物が気に懸かり、歩き出す前に庭を一巡する。イヌサフランが咲き始めていた。タカクマホトトギスが一斉に開き始めていた。最初の東京での個展の帰りに、抱えて連れ戻った南方系のホトトギスは、北の風土にも合って、現在四箇所に増えている。




南の小公園のヤドリギの様子を見ようと、南へ向う。先日見かけた葡萄のアーチは、二種の葡萄で造られていることが判った。右からは茶葡萄、左からはキャンベルだろうか、深い紫色の葡萄が絡まっていた。小公園のヤドリギの実は、未だ色付いてはいなかった。





北へ戻り、一番通りを東へ進む。甘く色付いていたオオヤマレンゲの殻から実が覗き始めていた。園芸種のトリカブトの花序から、蕾が上がって来ていた。以前は生花店でも入手出来、何度かモデルに使用した此の種も、最近は余り目にすることがなくなってしまった。小学校から中学年の生徒が溢れ出て来る。男の子は真直ぐには歩かない。彼方此方で寄り道をしながら歩く。寄り道大いに結構。多くの発見をして欲しい。





東の沢に沿って、北へ向う。沢の底は薄暗く、ヤマブドウの葉が赤く色付いているのが見えた。沢を離れようとして、沢を背にしたお宅の庭に、茎の太い植物が花を付けているのを見付けた。セリ科の植物の様に思われるが、名称は判らない。低層を流れる雨雲の下から、青空と白い雲が覗いていた。





タカクマホトトギス Tricyrtis flava subsp. ohsumiensis


今朝は良く晴れている。気温も昨朝よりは低い。異常な暑さは去ってくれるのだろうか。