12, 06. 2012 夏草繁る


列島の南から梅雨入りが進み,関東地方北部まで梅雨に入った。梅雨のない筈の当地だが,日中は晴れるものの朝夕は雲の多い日が続いている。昨年生垣のカラマツを切って頂き,境界付近に移植した「黒姫」という名の額紫陽花に蕾が上がって来た。高山系のエゾツツジも開花寸前となっている。背丈は20cm程で、背丈の割には大きな花を付ける。ゼンテイカも咲き始めた。エゾカンゾウの別名の方が,馴染みが良い。サンカヨウの実が,僅かに青味を帯びて来た。早く色付いた小さな実が裂けて,緑色の種子が覗いている。採種して蒔いてみようかと思っている。






前日来の仕事が気に入らず,成形した和紙に水分を加えて引き延ばした。細部に拘り過ぎたのが原因と思われる。気分転換に散歩に出かける。久々に国道の南を廻ろうと,国道を渡り酪農学園大学の正門から南へ向う。昨年まで牧草が植えられていた広い敷地には,玉蜀黍が植え込まれていた。国道と平行して走る道を西へ向う。ナナカマドに寄生したヤドリギの古い葉が赤く朽ち始め,新たな葉の付け根に小さな実が出来ていた。数年玉蜀黍が植えられていた南の丘陵には,牧草が伸びていた。輪作を避けているのだろうか。





大学の敷地を出て,道立図書館の南へ廻る。草地の真ん中にぽつんと生えているズミの梢が、白くなっていた。病害虫かと思われる。図書館の南に並ぶズミには見られず,花の跡に小さな実を付けていた。西の道へ出て,図書館の前庭に続く道へ入る。角に聳えるオニグルミを見上げる。先日東の沢で、鮮烈な赤い花を見たオニクルミは,赤い色は失せて,子房が僅かに膨らんでいた。






図書館の前庭を北へ戻る。イヌエンジュが葉を広げていた。ハリエンジュよりも葉の展開が早い。昨年,花を見損なってしまったが、此の樹に花は付くのだろうか。ハクウンボクは開花まで数日の状態だった。エゴノキ科の此の植物は,艶やかな花を付ける。





国道を渡り,駅前から中央の沢に入った。春にニリンソウで白く染まった沢はセリ科のオオハナウドで,白くなっていた。セリ科独特の,夏草の匂いで満ちていた。




オオハナウド Heracleum lanatum セリ科
ゼンテイカ  Hemerocallis dumortieri var. esculenta ユリ科