17, 03. 2012 雪の下から


今日の彼岸の入りを控えた昨日は,午後から薄雲が広がったが,午前中は良く晴れた。手こずっていた作品の裏面の処理を,午前中で終えた。立体にして、裏面が出る部分はそう多くはないのだが、様々なものを覆い尽くした深い青を出したくて,時間がかかってしまった。

午後から齋藤周氏の個展を観に札幌へ出かけた。新しく出来た展示スペースらしい。昨年から作品に変化が出て来て,その先の展開も見届けたかった。札幌駅から南西の方角にある。暖かかったので,散歩を兼ねて歩くことにした。道庁の北門から構内を抜ける。通路は完全に雪が消えていた。煉瓦造りの庁舎の屋根から,未だ氷柱が下がっていた。道端の雪もぐんと嵩を減らしていたが,冬期間に折れた大きな枝が散乱していた。




南門を出て西へ向う。街路樹のコブシの冬芽が,また少し膨らんで来ていた。植物園の東角を曲がり,南へ向う。大通公園の雪の山は、雪が運び去られてしまっていた。公園の南の道を西へ向う。石山通を越えて,次の角を南へ向った。南1条の電車通りの西角に,昔からある日本茶の店が未だ残っていた。ビルの谷間に埋もれそうな情景だった。南1条の駅前通りに近い所には,大きな日本茶の店舗が2軒あったが、何れも姿を消してしまっている。




新しい展示スペースは,この店舗の直ぐ西にあった。すっきりした造りの建造物だったが,物販のスペースと喫茶のスペースが殆どを占めていて,展示のスペースは不十分に思われた。昨年気に懸かっていた画面の具象形が消えて画面が強さを増したのが、好ましく思われた。大通公園を東へ戻る。テレビ塔がこれ程小さく見える西へ来たのは,久々のことだった。真直ぐ東へ向う積りだったが,北に植物園の樹々が見えて来たので,北へ向う。植物園の南の道を東へ向った。所々に,植物名がフェンスに貼られてある。サンシュユの名札があった。未だ芽が固かったが,もう少し暖かくなったら、訪れようと思った。温室が見えて来た。第一温室から第二温室へ向う通路脇の竹が、冬期間は葉が青かったのに,すっかり葉が黄ばんでいた。往きにはコブシに気を取られて気付かなかった北側の植込みの融けた雪のから,常緑の蔓性の植物が顔を出していた。赤い実が残っていた。園芸種と思われるが、植物名は判らない。駅前で買物を済ませて戻った。薄雲だった空は,雲が厚くなっていた。





今朝はどんよりとした曇り空で,風が強い。石楠花の葉は開いているので,気温は高めらしい。雨の予報も出ているので,雪解けは進むと思われる。