16, 03. 2012 春を待たずに


昨朝曇っていた空から,牡丹雪が舞い始めた。降らずもがなの戻り雪。以前、鶴岡出身の友人の華道家が、「春の雪は,雪を融かす雪。」と言われていたのを思い出す。鶴岡も雪の多い所。長い冬を,耐える言葉と思う。洗濯機を仕掛けて、薄暗いので仕事をする気になれず本を読んでいたら,9時過ぎから薄日が射して来た。大分色が出て来た作品の裏面の処理を始めた。

午前中2回絵具を引き,午後2回目の絵具を載せて,散歩に出かけた。北風が強く,雲の流れが速い。東町公園の東側で,雪を取り除け,早くも住宅の建設工事が始まっていた。何の為の掘削なのか、巨大なドリルを背に積んだ重機が止まっていた。工事は散歩中に他に二軒も見られた。一軒は,三角屋根の2階部分を取り去った柿の木のあるお宅。既に2階部分が立上がり,総二階の住宅に変貌していた。直ぐ近くにもう一軒,足場が組まれた所もあった。雪解けを待たずに,工事が進められている。





雪が大分融けて,様々な植物が顔を出して来た。昨秋,見事に実を付けていたベニシタンが余り退色もなく,現れていた。やはり昨秋ブログに登場させたホウズキが、すっかり色褪せて現れていた。石の傍は雪が融けるのが早く,クリスマスローズが一芽出ていた。このお宅は,奥に見事な大株のクリスマスローズがある。きっと,種子が飛んで自然発芽したものと思われる。もうそろそろ頭を出しているのではと一番通りを通ったが,生垣のレンギョウは未だ雪の中だった。






西から大きな雲が迫り出して来た。東の沢に隣接する小公園の前を通る。未だ雪に枝を捉えられているホウノキの冬芽が膨らんでいた。楓の梢は赤く輝いている。公園中央の,名称不明の大木の梢も明るく輝いていた。最上部の写真が,セイヨウトチノキに似ている名称不明の大木。東の沢の西の道を北へ向う。二箇所で見かけたネコヤナギは,何れも未だ芽が固かった。







今朝は良く晴れている。朝起きてTVのニュースを見たら,吉本隆明氏の訃報が報じられていた。若い時代,随分影響を受けた評論家。数冊の本が,書棚に残されている。