09, 03. 2012 足踏みする春


分厚い雲が切れ青空が見え始めた昨日9時過ぎに,成形出来たオブジェを入れた大きな袋を下げて工房へ出かけた。前日溶けてシャーベット状になっていた雪が,夜分の寒気で凍ってザラメ状になっていた。砂地を歩く様な感じだが、滑らないのが良い。電車が札幌へ近付くにつれ,雲が広がり薄暗くなって来た。琴似駅前の広場は、先月はスケートリンクの様に滑って危なかったが、此処も雪はザラメ状で難なく歩けた。駅前通りは雪がすっかり融けていた。足元が大丈夫そうなので,南へ歩いて手土産の桜と昼食を調達してから,タクシーで工房へ向った。

工房前の雪は,予想程は融けていなかった。玄関前に鶴嘴が置いてあった。氷を砕く為のものらしい。素焼が出来上がっていた。すっきり難なく成形したスパイラルは薄手に仕上がっていたので、割れてしまっていたが、他は損傷なく焼けていた。直ぐに彩色に取り掛かる。昼食を終えて一息ついた頃、雪が舞い始めた。山際は雪が多いのか,デッキにも未だ雪が残り,裏庭は僅かにクマザサが数カ所見えるだけで雪が覆い尽くしていた。何とか彩色を終え,オブジェの裏側に釉薬を施し終えたら,4時半を過ぎていた。何時の間にか,雪が降り止んでいた。



K・Kさんの車で送られて,琴似の商店街で下ろして頂く。今日札幌へ出かけなくても済む様に,生花と茶菓を買い求めて電車で戻った。最寄りの駅に着いたのが6時少し前。もう日が暮れていたが,雪が降った様子はなかった。

夕食後,前日裁ったバッグの縫いに取り掛かった。先ず革の裏側に,接着綿をアイロンで貼付ける。此の作業が中々厄介で,時間を取られる。胴の部分の革と雨蓋の革を縫い合わせ,縫い代に両面テープを貼付ける。アイロンが利かない革は。縫い代を割ったり方倒しにする際は、全て両面テープで処理をする。一番下が,縫い代を割ってステッチをかけた状態。昨夜は此処で作業を打ち切った。外が明るいのでブラインドを上げてみると,丸い月が見えていた。





今朝は雲が多めながら,青空が見えている。今日は和紙の裏面の処理をしてしまおうと思っている。