07, 01. 2011 冬の温室 - 1 -


気温は低めながら、雪は少ないと思っていた今冬だったが、前日から昨日にかけての雪で、積雪量が増大した。屋根の雪は間もなく落ちたが、庭木に積った雪は落ちず、梅も石楠花も、モンスターさながらの姿となった。陶の作業を午前中で切り上げ、モデルの花を買い求めに、札幌へ出かけた。電車は、数分の遅れがあった。

昨年末、祭日と重なって閉まっていた植物園の温室へ寄ってみようと、道庁の北門に向う。街中はロードヒーティングが利いていて歩道に雪はないが、道庁の構内はかなりの雪の壁が出来ていた。警備員が滑り止めの砂を撒いていた。構内を斜めに抜けて、西から植物園に向う。春まで閉園中の本園は、雪に埋もれてひっそりしていた。



北側の温室の小部屋を廻る。愉しみにしていたクリスマスローズの鉢が全く見当たらなかった。派手な色合いのアナナスばかり。セイヨウヒイラギが赤い実を付けていた。昨朝MIXY友のHさんのブログで拝見したばかりのツワブキがあったが、花の咲いた形跡はなかった。庭のツワブキは雪の中。雪が融けると、緑の葉は凍って黒くなって現れる。



大きな主温室に入って、ここ数年気に懸かっていたことが現実となっているのを見た。手入れが余り行き届いていないのが気になっていた。一昨年訪れた北海道薬科大学の温室は、手入れが充分で、植物の生きがとても良かった。気に入りのパピルスは殆ど根元から切り取られ、僅かに3本残っているだけだった。レモンの様な実を付けるキミノバンジローに至っては、大きく広がっていた木が、幹を僅かに残して切り取られていた。脇芽が出ているのが救いだった。昨年は花を付けていたシコンノボタンやニオイバンマツリの鉢が見当たらなかった。威勢が良いのは、ジャワ産のノボタンと椰子だけだった。






北の温室を出て、南の温室へ向う。通路の竹の姿が、落胆した気分を慰めてくれた。最初の部屋のウツボカズラは。殆ど朽ちてしまっていたが、思いがけず今までで会ったことがなかった花に出会うことが出来た。異形の姿の実からは想像もつかぬ、優しい感じの花だった。





気分を取り直して、西の蘭と多肉植物の部屋へ向った。