29, 06. 2012 ネバリノギラン


南九州では大雨に因る被害が出ているのに、相変わらずの好天が続く。洗濯機を仕掛けて、水撒きをした。紫陽花の花序が上がって来た。七変化という名の紫陽花は、装飾花が開き始めた。雨が似合う花なのだが、当地の紫陽花は暑い盛りに咲いて、日中首を項垂れる。未だ10時前なのに、ツワブキの葉が萎れていた。





クロフネツツジの樹下と家の東側で、ネバリノギランが咲き始めた。山地や亜高山に咲く植物だが、ノギランに似た粘りを持つ植物の意。蘭といっても、ユリ科の植物。遠目の利かない地味な植物だが、良く見ると佳い形をしている。天候が思わしくなかった折は元気がなかったエゾルリソウが、数日の好天で勢いが出て来た。





早めの昼食をとって、12時半ばの電車で札幌へ向った。今週初めに友人の作家Tさんから、一緒に歩こうとメールを戴いていた。待合せ場所は植物園前。道庁の庭を斜めに抜けて西へ向うと、植物園の正門前にTさんの姿が見えた。急いで歩いて来たので、園の木陰の涼しさが心地良い。反時計回りに歩くことにした。ヤマボウシが満開だった。一旦中心部に戻り、ユリノキを見上げる。僅かに花が残っていた。北へ向う小径で、穂咲きの白い花を見付けた。直ぐ傍には丸い実を付けた植物があった。実の付き方が面白い。どの様な花を付けていたのだろうか。白い花が咲く樹があった。もう満開を過ぎて、地面の方が華やかだった。時期から考えて、エゴノキかと思われるが、実を見ないと判らない。








樹間から北5条を通る車の姿が見える位置に花園があって、セリ科の植物が植えられていた。エゾニュウと名札が立てられていたが、大きな葉のみで花序は上がっていなかった。隣に、アマニュウの姿があった。広いか園の西端を南へ向う。見事にエゾクガイソウが咲いていた。好きな夏花で、小型のものを以前買い求めて植え込んだが、翌年芽が出て来なかった。





小径を辿り、ハンカチノキのある広場へ出る。花は終って、実が出来ていた。小径を南西に進む。ヤマグワの実が色付いて、暗紫色に熟した実も見受けられた。南西の花園を廻る。数人の女性がバイカウツギの花が付いた枝を切詰めていた。温室の前を通り、正門近くの草原で一休みした。




植物園を出て南東に進み、近間のホテルで冷たいお茶を飲んで一息ついた。駅前通りででTさんと分かれ、駅の周辺でプリンターのインク等、近所で入手出来ぬ品々を買い求めて戻った。昨夜は綺麗な半月が見られたが、今朝も雲なく良く晴れている。最高気温は30度との予報が出ている。しっかり水撒きをしなければならない。


アマニュウ   Angelica edulis セリ科
エゾクガイソウ Veronicastrum sibiricum var. yezoense ゴマノハグサ科
ネバリノギラン Aletris foliata ユリ科