17, 10. 2011 雨の後に


強い南風が吹いた昨日は,天候が目紛しく変化した。午前中は雨が降ったり止んだりを数度繰り返し,午後に入って漸く雨が上がった。南風が,奇妙な程暖かい。

石膏板を使用した新たな技法で,小さな試作品を作り成形の要領は掴めたが、彩色に問題があることに気付いた。小さなものなら素焼の後の着彩で筆が届くが、複雑な形状で大きくなると届かぬケースが出て来る。届かぬ部分は,白く焼き上がってしまう。数日考え込んで,以前使用した技法の練り込みに思いが至った。陶土に予め色素を加える技法。何色でも使用可能なのは経験済みで,石膏板の上で此の技法を用いて、平板を作ることにした。自在に筆が届く表面は,素焼の後で,呉須に依る加筆が可能となる。ひびが入ったり,欠けた陶筥を砕いて水を含ませ,粘土の準備をした。

風は強いが,雨の心配はなさそうだったので,2時過ぎに散歩に出かけた。街路樹のシナノキは,葉を半分近く落としている。強い風に煽られて,未だ青いプラタナスの葉も落ちていた。雲の動きが早く,様々な様相を見せる。





跨線橋を渡り,国道を越えた。酪農学園大学の正門からの道を南へ向う。牧舎の外に牛が出ていた。牛は、好奇心の強い動物と聴いたことがある。西に平行に走る道の白樺の並木が、逆光で葉が少なくなっているのが判る。国道に平行に走る道を西へ向う。順光で目にした白樺並木は,黄葉から枯れ色に変わっていた。





目当てのナナカマドの樹を見に立寄る。ヤドリギの実は大きくなり,大分黄ばんでいた。道の南の白樺の巨木には、大きなヤドリギが幾つも寄生していたが,大雪で枝が折れたのか,枝もヤドリギも切り取られてしまっていた。




更に西へ進み,道立図書館の南へ出た。すっかり葉を落としたエゾノコリンゴがあった。実が朽ちかけているものもある。此の実は,鳥達の嗜好には合わないのだろうか。アカミヤドリギが寄生している樹を見たが,未だ赤くはなっていなかった。図書館の前庭を北へ向う。国道近くの階段を下りて,アンダーパスを通り抜け,中央の沢を渡った。



東の遊歩道を北へ向い,新しく出来た遊歩道に入る。小径は落葉が降り積っていた。池を見ながら北へ進む。黄葉と木漏れ日で、林の中は明るかった。遊歩道を抜け少し南へ戻って、イワガラミを見に立寄る。両性花が朽ちて,大分尖り始めていた。面白い形の実が、もう少しで見られそう。





二番通りを渡り,北の沢の遊歩道に入る。遊歩道も落葉で彩られていた。住宅街を東へ戻る。遥か遠くから,シラカバ公園の西の楓が赤く輝いているのが見えた。



先刻雨が落ちて来ていたが,現在は青空が広がっている。昨日の強い風は治まった。今日も変わり易い天候かも知れない。