27, 05. 2011 アケビ


朝から良く晴れた昨日は、気温も上がり20度を超えた。9時台の電車で、琴似駅へ向った。工房へ通い出して2年以上が経過したが、琴似駅から南へ歩き出すと、何時も足が重く感ずる。大分以前に、原因が分かった。平坦に見える商店が建ち並ぶ駅前通りの建造物の土台を見て、気が付いた。どの建造物の土台も、北側が高くなっていた。10度位の勾配だろうか、南が高くなる道が延々と続く。三角山はすっかり緑に衣装替えしていた。この信号の辺りから、勾配は30度程になり、落差を利用した高級住宅街が続く。土壁の塀に、蔦が葉を広げ始めていた。山の麓を走る幹線道路も傾斜があり、工房へ曲がる道は、更に傾斜を増す。重い荷物の折には、最後の急坂が、中々厳しい。




漸く辿り着くと、2階の画廊に上がる入口で、アケビの花が出迎えてくれた。小さいけれど、中々趣のある佳い花。ヤマボウシも葉を開き始めていた。





鳥の蓋物は、蓋の方は小さいだけに乾燥が進み、身の方は程良い固さになっていた。早速削りに入る。方形の陶筥は直線的に削れるが、不定形なので削り難い。昼食後、一息つきに裏の庭に出てみた。シロバナシラネアオイが咲いていた。腐葉土で滋味があるのか、背丈が庭のものよりも高い。直ぐ近くには、ヤブレガサだ特徴のある葉を広げていた。薄紫色のキクザキイチゲを見付けた。K・Kさんは、買求めたと話して下さった。イカリソウも咲いていた。






デッキから斜面に下りてみる。エゾエンゴサクの姿はもう見えず、クルマムグラが広がっていた。流れの近くには、ニリンソウの群生があった。昨年頂いたシロヤマブキが発芽しなかったことを話すと、ポットに発芽したシロヤマブキを下さった。今年は一回り大きな鉢で育てて、来年定植しようと考えている。




5時過ぎまで削りの作業を続けたが、完成しなかった。近い内にもう一度お邪魔する機会を作らなければならない。蓋は乾き過ぎるので、持ち帰って自宅で削ることにした。工房を出ると、未だ陽は高かった。日が長くなり、新緑の美しい佳い季節が始まった。


アケビ Akebia quinate アケビ