08, 09. 2010 久々の工房 


圧倒的な数のアーチを見回り、異文化の鬩ぎあいを目にして、モスクを出た折には、かなり頭も身体も疲れた感じがした。涼しい木陰のパラソルの下で腰を下ろし、一服して冷たいビールを飲みたいと、メスキータの北東の方へ歩いた。店舗は数多くあるが、道幅は狭く、日陰の屋外席は中々見付からなかった。

旧い感じの佳い店があって、奥を覗くと土地の方々と思われる数人が談笑し、煙草をくゆらせていた。出て来た店員に、中で煙草を吸っても構わないのかと尋ねると、構わないと答え、座席に案内してくれた。早速ビールを注文する。小さなタルト皮の様なものにチーズを入れて焼いたものが添えられていた。外へ出ると直ぐに暑くなることは判っていても、冷房で少し元気が出て来た。ゆっくりビールを飲んでいると、小さな揚げ物に、蜜の様なものがかけれたものが出て来た。香ばしさと甘さが混じった食物だった。涼しいので、両方とも戴けた。すっかり元気になって少し歩こうと勘定をお願いした。持って来られた伝票をみると、他の店と値段が殆ど変わらない。多めにチップを置いて店を出た。




少し西を北に向って、回り道をしてホテルに戻ることにした。ずっと城壁の様なものが続き、緑地帯に花が植えられている所があった。緑地帯に沿って北へ向う。壁がアーチ状にくり抜かれ、白い街並が見えた。白壁には色とりどりの鉢が飾られていた。白壁の教会もあった。地図と引き合わせて、旧ユダヤ人街ではないかと思われた。以前プラハで見たユダヤ人街よりも、白壁ということもあり印象は明るかった。あちこちに水飲み場があった。緑地帯の北端しには、少し大きめの水場があって、人々が涼んでいた。地図を頼りに、観光客で賑わう土産物店を見ながらホテルへ戻った。






旅から戻って、庭の雑草と花期の終った植物の切詰めは終えたが、茫々と伸びた樹の枝の始末が中々進まない。家の東側のツツジアジサイバイカウツギ、ハナカイドウ迄、先週漸く切詰めを終えた。昨日は少し気温が下がって風もあったので、スモークツリーに取り掛かった。例年なら花を生ける折に大分使用するので、この様に茫々とはならないのだが、制作、個展、旅行と慌ただしく花を生ける機会も少なかったので、良いだけ伸びていた。枝を落とすのも大変ながら、切った枝の始末が一層大変だった。2時間程かけて、漸くスモークツリーの退治をした。




前日の午後、「Moko Moko」と題されたK・Kさんこと菊地絹枝さんの個展を観に、久々に工房を訪ねた。階上のギャラリーには、創り溜めておいでだった白磁のオブジェが等間隔に並べられ、棚にはオブジェに小さな電極を入れて照明にした作品が並べられていた。ランダムに並べられた作品を予想していたが、階段を上がった小さなスペースのみで、主会場はすっきりした展示だった。





春に成形し、6月に釉薬をかけておいた器が焼き上がっていて、戴いて戻った。平鉢には漬物など、深い鉢には花を入れて使用しようと考えている。




菊地絹枝白磁展  Moko Moko 2010年9月6日ー9月15日 GALLERY 倫土
         札幌市西区山の手3条12丁目3-56