02, 03. 2010 大きなツルウメモドキ


暖かかった数日が過ぎ、また真冬日に戻った。厳寒の気温に比べるとさして低い気温ではないが、暖かさに馴染んだ後だけに、寒く感ずる。此の所ずっと“外出”続きだったアタローも、窓から顔を出して外へ出るのを諦め、昼寝をしていた。昼寝の習慣などなく、時折射す薄日を頼りに仕事を進めたが、今ひとつ調子は上がらない。




3時以降は晴れとの予報を心頼みに、昼食後南東にある日用品の大量販売店に買物に工具を買求めに行くことにした。買い置きの焼き菓子も切れていたので、回り道をして過日立寄った洋菓子店へも寄ることにした。陽射しを舞って一仕事したいので、行きはバスに乗って、白樺通りで下車し、南へ歩いた。この道を車で通ったのは随分以前のことで、当時は踏切を越えていたが、アンダーパスが出来ていた。車道の両側には、歩行者と自転車用の通路もあった。



過日と反対側の歩道を南へ進む。真新しい建造物が多い中に、大分年代の経った煉瓦建てのお宅があった。広いお庭の玄関前に、ど〜んと大きな常緑樹が聳えていた。離れた位置からは松かと思って見ていたが、近付くと芯になっているのは針葉樹の枯れ木で、太い蔓が絡み付いたツルウメモドキだった。殆ど実は落ちていたが、僅かに残っている実でそれと分かる。芯を止められた針葉樹の枯れ木を占拠して、見事に聳えていた。生花店で売られているツルウメモドキは葉がなく、実だけのものなので、家に戻って図鑑で調べてみた。半落葉のテリハツルウメモドキという種があった。




焼き菓子を買求め、西側の歩道を北へ向い、アンダーパスで線路を越えた。日用品の大量販売店は、国道沿いにある。線路と国道に挟まれた300m程の幅の住宅地は、庭が殆どない敷地一杯に建てられた家が多く、賃貸マンションの様な建物が多い一帯だった。歩き廻るのは、出会ったことのない植物や、庭には植えられそうもない大きな植物に出会える地域が楽しい。

日照を待ったが、とうとう明るい陽射しはなく、日が暮れた。仕方なく、陶筥を削って過ごした。アトリエの入口に置いてあるギンギアナムが開いて、佳い香りを放っている。高芽も出て来ているので、暖かくなったら植え替えが必要。





昨夜朧の月が見えていたが、今朝は雲がなくよく晴れている。佳い仕事日和になりそう。