28, 10. 2009 秋晴れの散歩 - 3 -


中央の沢の池は、空を映して青く輝いていた。沢の西の遊歩道に入る。名称が分からなかったゴツゴツした緑の実を、土浦在住のMIXY友のMさんに、コブシの実であることをお教え頂き、春未だ早い時期に見たキタコブシの実を見に来て以来のこと。東の遊歩道より池迄の距離が近く、原生林を通して池が見える。落葉はかなり進んでいたが、未だ色鮮やかな紅葉も見受けられた。

団地に入る車道との合流点から、沢の中央を横切る道の階段を下りて沢に入る。強い風で、様々な色の落葉が降って来る。大きな葉のオニイタヤと思われる木の葉の落葉は、豪快だった。



北の池へ繋がる木道が未だ開いていたので、木道を北に戻って、秋迄一面に咲いていたキツリフネの様子を見ることにした。木道の入口には、大きなヤマブドウの葉が降り積もっていた。夏の終りから秋にかけて、木道の両側に広がっていたキツリフネは朽ちて倒れ、葉の緑すら見受けられなかった。




沢の中央に戻り、沢の西の中腹を南へ向う遊歩道に入る。絶え間なく降り注ぐ落葉の中を遊歩道の南端迄進み、階段を上って、団地の南端を東西に走る一番通りに出た。夏にオオウバユリが沢山咲いていたことを思い出し、通りを渡って鉄道の防風林沿いに東へ歩いたが、オオウバユリは朽ちて倒れていた。鬱蒼としていた緑の葉が落ちて、奥の針葉樹林の姿が見える。林の南の低い位置を線路が走り、その南を国道が走っている。延々と続く防風林は、団地の南の外壁に当たる。



通りを渡り、沢の東の遊歩道を北へ戻る。僅かに朽ちかけたノジギクの姿が見られたが、オオウバユリもヒヨドリバナの姿も消えていた。沢の中央の階段迄戻り、今年は見納めかと思いながら、東の遊歩道を離れて住宅街を東へ進んだ。沢に近い昨日登場させたヤマボウシの写真を撮り、落ちていた赤い実を一つ拾った。過日白樺公園で拾った実よりも大きく、柄が長かった。花の時期が異常に長く、紅葉もしておらず、種類が異なる木なのかも知れない。更に東へ向い、最後の“気懸かりな物件”のあるお宅へ向う。松や花木のみで構成されたお庭には草花は植えられて居らず、塀と道路の間の僅かな隙間のみに、良く厳選された草花が植えられている。気懸かりだったキレンゲショウマは大分切詰められて小さくなっていたが、最後の花が未だ残されていた。フジバカマも咲いていた。もうこの様な温かい日はなかろうと思いながら、充分に陽を浴びた佳い散歩だった。





オニイタヤ    Acer mono var. ambiguum カエデ科
キレンゲショウマ Kirengeshoma palmata ユキノシタ
フジバカマ    Eupatorium fortunei キク科