24, 09. 2009 北の低地へ


朝から晴れ上がった昨日は、気温も上がり風もなく、穏やかな小春日和だった。今日は雨の予報が出ているので、仕事が一段落した午後、散歩に出かけた。向かう先は、団地の北に続く低地。当地へ越して来た頃は、良く野草を採って遊んだ場所。先日思いがけず、エゾトリカブトに出会って、道路の整備後30年も出かけていないが、好天の日を選んで出かけてみようと思っていた。家を出て直ぐ東を南北に走る道路を、ひたすら北へ向かい、戻って来る単純な行程。

団地の北の端は、何時も北東のスーパーへ向かう折に通る、中央分離帯のある大きな車道。民間の開発業者がその北に住宅地を拡げ、300m程北まで住宅地が広がった。住宅地の外れを東西に走るのが四番通りで、この先は土地が急速に低くなり、住宅は見当たらない。この道路の西角に、北海道盲学校の広大な敷地がある。道路と学校の敷地の間に、秋にはエゾトリカブトが群生していたが、道路の舗装、歩道の拡張に伴い、すっかり姿を消してしまった。下写真の石垣は盲学校の敷地、幅広い歩道部分が、エゾトリカブトの群生地。北側のフェンスの奥は排雪の雪捨て場で、フェンスには冬期間防雪の為のパネルが取り付けられる。セイタカアワダチソウが一面に生えていた。




かなりの傾斜の道を、北へ進む。東側には、かって水田があったが、現在は野菜と牧草が植えられている。上写真の奥に見えるのは、30年程以前に建てられた中学校。道の両側は、以前は鬱蒼としていて様々な野草があったが、更に東を高速道路が走る様になり整備されて、ガマやガマズミ等が姿を消してしまった。側溝付近は、庭にも良く飛んで来るイヌタデが生え広がっていた。ヨツバヒヨドリバナや咲き残りのオオマツヨイグサも見える。僅かに1本、大きなガマの穂を見付けた。以前はこの一帯にはガマが多く、切り取って担いで帰ったものだが、あの穂が割れて、種を飛ばして増えて欲しいもの。





白いものが目に入って近付くと、マンテマの花だった。先へ進むとあちこちに見受けられた。以前はなかったもので、何処かから種が飛んで来たものと思われる。父が遺した近種のビランジが庭にあるが、マンテマなら良かったのにと、思っていた植物。




道の西側の草薮が切れて、バケツが置かれている所があった。低くなっている場所に野菜が作られていた。様々な種類の野菜が植え込まれているので、自宅用のものと思われた。更に道を北へ進み、高速道路から続く五番通りを目指した。


イヌタデ     Plygonum longisetum タデ科
オオマツヨイグサ Oenothera biennis アカバナ科
ガマ       Typha latifolia ガマ科
マンテマ     Silene gallica var. quinquevulnera ナデシコ
ヨツバヒヨドリ  Eupatorium chinense var. sachalinense キク科