04, 08. 2009 ヤクシマショウマ


雨こそ降らなかったものの、薄暗くねっとりした不快な1日だった。夜にブラインドを下ろそうとして、雲間が僅かに明るくなっているのに気付いた。先日の晴れた日の日中に、白い半月を目にしたが、ここ一月余り夜分は雨か曇りで月を見ていないことに気付き、ブラインドを下ろすのを止めて、部屋の灯りも消した。月の移動と雲の流れで、光の形と位置が、刻々変わって行く。やがて光が急に強くなって、月の右上の弧が姿を現した。全体像は見えないが、満月に近いと思われた。何度も雲に遮られ、南の高い位置になった折、雲を通り抜けて、円い月が現れた。30分位煌煌と照っていた月は雲に隠れ、月明かりが戻ることはなかった。今朝は雲が多いが、僅かな隙間から青空が覗いている。


背丈が15cmに満たないヤクシマショウマが、花序に繊細な白い花を開き始めた。切れ込みの深い艶のある葉は地面に沿って広がり、中央から細い茎の花序を伸ばす。既に切詰めてしまったアワモリショウマやトリアシショウマと同形の花序ながら、小さく繊細で、涼しげな姿。鉢植になっていたものを地植えにしたもので、15年程が経過したが、背丈も大きくならず、少しずつ増えている。毎年、花期が同じ頃のリシリリンドウやビランジと合わせて、小さな硝子器に入れて楽しんでいる。





雨には似合いのツユクサが開いた。薄く青い花びらが美しい。ミク友の H さんのブログで、全く同形の大きなオオボウシバナという種があり、染色の下絵に使用する青花の原料として栽培されていることを知った。一日花なのが惜しまれるが、薄い花びらの花と、名称には似合っているのかも知れない。



サギソウも細い茎を伸ばし、蕾を持ち上げて来た。例年水を多めに与えているが、湿原に咲くこの種には、今年の気候はお誂え向きなのかも知れない。蕾が少し膨らみ始めたので、白く繊細な花が開くのも、そう遠いことではない。




サギソウ     Harenaria radiata ラン科
ツユクサ     commelina communis ツユクサ
ヤクシマショウマ Astilbe thunbergii var. terrestris ユキノシタ