23, 07. 2009 シナノキ
昨日は早朝の雨が7時過ぎに上がり、10時を過ぎて薄日が漏れ、正午過ぎには晴上がり、小一時間で曇天にもどるという目紛しい天候だった。曇り空では日食も見えまいと、間もなく誕生日が来る姪の為に、小振のクラッチバッグを作りながら、特別番組が組まれたTVで、皆既日食の映像を見ることにした。どうでもよいコメンテーターの話など耳障りなので音量を下げ、手仕事の合間に映像を見る“ながら仕事”。
島民の人数を遥かに超える人々が押し寄せた南の小さな悪石島は生憎の天候で、太平洋上の船からの映像で皆既日食とダイヤモンド・リングの映像が見られた。外が少し明るくなったので庭に出ると、雨雲が薄くなった隙間から、僅かに部分食が確認出来た。物々しいカメラの装備の映像を見ていたので、写真を撮ること等考えてもいなかったが、肉眼で見える程度ならと、カメラを向けてみた。弱々しい光の部分食が、記録されていた。身内に慶事が持ち上がり、忘れられない1日となりそう。
昼食後、急に晴れて来たので、買物がてら散歩に出かけた。今年は雨が多く湿度が高い所為か、街路樹のシナノキの花が、濃厚な香りを放っている。バス停から家迄の、家の東を南北に通る車道のシナノキも花盛りながら、小作りに剪定されているので、団地の北端を東西に通る車道の中央分離帯に植えられているシナノキを撮ることにした。その前に、少し遠回りをして、先日登場させたクリの花の変化を見ることにした。mixiのコメントに頂戴した「小さなイガイガ」が気になっていた為。白樺公園へ行くと、珍しく母親に連れられた幼児が、遊具で遊んでいた。下に伸びた枝を良く見ると、小さな緑色のイガイガがあった。遠目でも見える程に大きくなった毬は何度も目にしているが、この様な小さな毬は初めての体験。見上げると、かなりの数の毬が確認出来た。
公園を北に進んで、中央分離帯のある車道に出た。電線を超える大きなシナノキは何れも満開で、濃厚な香りが漂っていた。建材にも利用され、良質の蜂蜜が採れるシナノキだが、車の往来が多い為か、虫の姿は見えなかった。
何時もは強い風を避けて車道の南側を通るのだが、陽が射して暖かかったので、札幌方面が見渡せる広大な空き地のある北側の道を東に向かう。空き地には、ノラニンジンや名称不明のマメ科と思われる、紫色の花が咲き乱れていた。帰路につく頃には雲が広がり、僅かな晴れ間と重なった佳い散歩だった。
クリ Castanes crenata ブナ科
シナノキ Tilia japonica シナノキ科
ノラニンジン Daucus carota ssp. sativus セリ科