20, 07. 2009 ジャノヒゲ


終日降り続いた雨が今朝は上がっているが、今日の最高気温も19度。この時期なら、10度高くても不思議はあるまい。完全に冷害のパターン。根菜類が多いとは言え、最近質の向上が著しいイネへの影響が懸念される。先月同様、7月も異常気象を嘆きながら、月の半ばを過ぎてしまった。水滴をのせたツワブキの葉が美しいが、この気象条件では、今年は花を付けることはあるまい。

大きく枝を広げたシャクナゲツツジの根元で、ジャノヒゲが咲き始めた。小さな花のうえに、薄暗い場所なので、どうしてもフラッシュが作動してしまう。ユリ科の植物ながら、昨年の葉が冬を越し、今年の新芽の緑の葉も程なく黒くなる。開花時に芳香を放つので、毎年小さな硝子器に入れて楽しむ。花の香りも佳いが、花の跡に出来る実も、最初は翡翠玉、やがてはサファイアを想わせる青い玉となって美しい。掘り上げたことはないが、地中に出来る肥大根は、漢方では、緩和滋養、強壮、鎮咳、去痰に用いられるらしい。




雨と低温で、アジサイだけは生育が頗る順調。日中首を垂れることもなく、生き生きと咲き誇っている。30年近く以前に、油絵を描きにみえていた方がお持ち下さった純白のアジサイが開いた。豪雪の冬に、何度か幹が折れたが、持ちこたえてくれている。この花が咲く度に、随分以前に鬼籍に入られたお持ち下さった方を思い出す。



アジサイ  Hydrangea macrophylla f. macrophylla ユキノシタ
ジャノヒゲ Ophiopogon japonicus Ker-Gawler ユリ科