23, 09. 2011 タカクマホトトギス


夜半の雨と幾分強まった風のみで台風は通り過ぎ、昨日は日中2度ばかり雨が降る程度で済んだが、列島を縦断した15号台風は、各地に爪痕を残した。東日本大震災で被害を被った被災地への過酷な爪痕には、胸が痛む。長い集団の避難生活から、漸く仮設住宅に落ち着いて間もないところへの浸水は、当事者の胸中を想うと、言葉も無い。

前日、雨が来る前にと,茗荷を採取した。大葉、オクラ、胡瓜を刻んだものと混ぜ合わせ,梅干しの種を抜いて刻んだものとちりめんじゃこを加えた。夕食の支度の合間に,慌ただしく写真を撮ったら,大分ピントがずれていた。前日の夕食と昨日の朝食で,美味しく戴いた。



タカクマホトトギスが開き始めた。本来は大隅半島に生育する植物なのだが、20年程前に,青山にある園芸店で見付けて買求めて来た。運良く根付いて増え,現在は四箇所に植えてある。葉が茎を巻くのが特徴だが,葉が柔らかく虫の標的になる。蝸牛の仕業らしい。




陶の作業の区切りが付いた2時前に,散歩に出かけた。裏が付いたジャケットを羽織って出たのに,酷く寒い。オオヤマレンゲの様子を見ようと,南西へ向った。実は赤味を増して膨らんでいたが,未だ亀裂ははいっていなかった。住宅街を東へ向う。先日来見ている葡萄の実が茶色味を増していた。甲州葡萄の様な色だが,もっと色を深めて,暗紫色になるのかも知れない。フェンスになっていた葡萄は、実の表面が白く粉を吹いた様になっていた。水霜に当ると甘みが増すと、以前聴いたことがある。





余り通ったことのない道筋に出た。軟石の塀が一部残り,樹が取り囲んでいる空地があった。白い花が咲いていた。ヌルデだろうか。実や葉の紅葉を見ないと,判断が付かない。




寒く,雨が降り出しそうな気配になって来たので,気分に任せて道をジグザグに曲がりながら,北西に戻る。生垣の奥に,長い蔓を上げている植物があった。良く見ると,サルナシが実を付けていた。国道傍の店舗で売られていた様な矮性化されたサルナシではなく、野生のそれと同じ勢いの良いものだった。来年は白い花が見られるかも知れない。




先日見かけたコノテガシワの実は,未だ色付いていなかった。土浦在住のMIXY友Sさんが、花が咲くとコメントで教えて下さった。図鑑を調べると,黄色いカロライナジャスミンの様な花だった。来年の開花が愉しみとなった。



サルナシ      Actinidia arguta マタタビ
タカクマホトトギス Tricyrtis ohsumiensis ユリ科