16, 04. 2011 あと僅かで


前日とは異なり、昨日は朝方の雲が厚みを増して、薄暗い一日となった。強く湿った風が吹いたが、余り寒さは感じなかった。大震災の復興ヴィジョンを描く為の復興構想会議が開かれ、梅原猛氏が『文明災』という表現をし、人間の生活を豊かに便利にした原発、その文明が裁かれていると述べたと朝刊に記されていた。時代の流れからの大きな視点としては首肯出来るが、こと福島原発に関してはその経緯を考えると、数日前の朝刊の記事にあった細川元首相の、人災ではなく犯罪であるとの言葉の方が腑に落ちる。

前日廻った近所の生花店でチューリップが見当たらなかったので、午後から札幌へ出かけた。時期のものなのに、中々見付からない。南を廻るついでに、道庁の前庭を廻って見た。僅かに日は射していたが、樹々の梢の色が沈んでいた。冬囲いの除去の作業中だった。南門傍のハリギリを見上げる。頭芽が丸く膨らみ、側芽も出ていた。葉も花も佳い樹なので、今年はこの樹を見続けようと思っている。





少し南西に、コブシの街路樹があることを思い出して立寄った。冬の寒さを凌いだ繊毛の生えた殻が開き、白い蕾が覗いていた。あと僅かで、花が開きそうだった。




数店の生花店を廻り、漸く3色のチューリップを入手し、駅前で茶菓を買求めて戻った。最寄りの駅からのバスが20分近くないので、歩いて戻った。鉄道林前の道から、階段脇の土手を見下ろした。先日は紫色だったエゾエンゴサクの葉が、緑色に変わり始めていた。開花は間近い。ミヤマシキミであると教えて頂いた常緑の灌木も、ナンテンと思われる樹の蕾にも、余り変化は見られなかった。




今朝も曇って、強い風が吹いている。今日は雨の予報が出ているので、内庭の外周の雪も融けるかも知れない。