09, 06.2010 ケンタウレア モンタナ


昨日は、早朝から良く晴れた。作品が三六サイズを超える裏打ち作業は、ボードの貼り合わせに時間と床面を取られる。床に置いたままの状態で、10mmの厚みの部分にボンドを施し、テープで固定して乾きを待たねばならない。広い床面があれば効率良く作業を進められるのだが、水張りした作品とボードで、床面が殆ど占領されてしまう。画廊に配布する案内状を揃えたり、来道を予定されている遠方の友人達への宛名書きをはじめた。

ゴミの集荷日だったので、集めてあったクロフネツツジを剪定した枝を出そうと庭に出ると、ヤマシャクヤクが散っていた。花芯の部分がこの先肥大して、種子を形成する。ヤマシャクヤクの傍で、シロバナシラネアオイが新たに新芽を出していた。昨年蒔いた双葉の芽。この芽は今年一杯何の変化もなく、来春先に芽を出していた小さな葵の葉の姿となる。親株の花は散って、小さな種子が出来始めていた。





ホウチャクソウが咲き始めた。柔かな葉の陰に、先端が緑色に染まった白い花を付ける。先に咲き出したアマドコロよりも小型で姿が優しいが、両種共に根茎を伸ばして良く増える。ヒバの生垣の下で、スズランが咲き始めた。終日殆ど陽が当たらぬ場所なので、他所のお宅より開花は1週間程遅れる。優しい姿に似ず繁殖力が強く、日陰に押し込めてある。





春早く芽を出していたイヌサフランが、葉を大きく広げている。夏に入ると、この葉は朽ちて、地上部分は姿を消す。ヤクルマソウの蕾が分枝して背丈を伸ばして来た。野趣味の強い花の開花は間近い。




ケンタウレア モンタナが開き出した。夏迄次々と咲いて、花の少ない時期には重宝する。家の西側に造った植込みの隅でも、植え込んだ株が初めて蕾を付けた。




午後から準備した案内状を配布しに、札幌へ出かけた。以前個展をした画廊、友人作家の個展で出かけたことのある画廊を選択した。北にある2007年に個展をしたテンポラリー スペースへ行き、開催中の阿部守展を見る。鉄材のてらいのない存在感のある作品だった。案内状を置いて頂くことをお願いし、地下鉄で中島公園駅迄向う。点在する画廊を廻りながら、札幌駅迄歩いた。大通公園ライラックは盛りを過ぎ、折からの少し暑く感じられる陽射しに、無惨な姿を見せていた。2005年の個展のエントランス アートに立寄り、案内状をお願いする。駅に向いながら、サルスベリを思い出して立寄った。もうすっかり葉が繁り、車道が見えなくなっていた。



駅の北にある2軒の画廊を廻り、最寄りの駅に着いた頃には、陽が大分傾いていた。厚みのある雲が東の空を覆っていた。



ケンタウレア モンタナ Centaurea Montana キク科
スズラン        Convallaria keiskei ユリ科
ホウチャクソウ     Disporum sessile ユリ科