02, 06. 2010 ノビネチドリ
昨日朝方快晴となった天候は、8時前から雲が広がり始めた。風が強く雲の流れが速いので、陽が陰ることはなかった。午後から少し気温が上がったが、午前中は肌寒かった。作品の裏打ちの仕事が続く。
ノビネチドリが開き始めた。自然発芽した1株が先に開き、花序の先まで開き切っている。親株は、花序の下から開き始めたところ。若い株は、葉も花も色が浅い。
2時半過ぎに漸く1点を仕上げ、駅前のスーパーに買物に出かけた。工夫の余地もなく、ひたすら1畳に近い面積をテープで埋める作業は気が滅入る。白樺公園を抜けて、北の沢へ向う。イボタの生垣から、開き始めたフジが出ているお宅があった。根元は生垣から大分中にある。棚が毀れて、取り敢えず生垣に乗せたのだろうか。更に西の昨年からコブシと思い、何度も見上げた樹のあるお宅で、足が止まった。庭木が全て無くなっていた。住宅は未だ残っていたが、窓や戸が開け放されて、人が住んでいる気配がない。つい一月程前に、シモクレンである事を確認したばかりなのに。未だ花を付けている樹を切ってしまったのだろうか。せめて昨年の隣家の様に、移植であって欲しいと願うのみ。
北の沢の緑は深くなっていた。遊歩道に面したお宅の最初に見付けたヤマボウシは、薄い葉を広げていた。イワガラミの葉が大きくなっている。先日見た、工事で切られてしまった大きなヤマボウシも思い出し、暗澹とした気分になった。
二番通りを越え、中央の沢の西の遊歩道を通り、アンダーパスから続く道を渡って、スーパーへ向った。買物を済ませ、沢の階段へ戻る。先日駅から戻る折には、工事中で通れなかった橋が架け替えられて、真新しくなっていた。沢を白く染めていたニリンソウはほぼ終り、小さなクルマムグラの白い花が広がっていた。木道を通りたかったが、補修中で通れなかった。仕方なく沢を南へ向い、エゾエンゴサクが咲いていた土手へ向う。
土手の様子は一変していた。シシウドが土手を席巻していた。花序を持ち上げていたが、未だ花が開いている個体は少なかった。もうセリ科独特の、緑の匂いが立ち籠めていた。駅前から続く道路に出て、沢の東の遊歩道に入る。沢の底から伸びている大きなナナカマドは、白い花が満開だった。
遊歩道を離れて、気に入りの庭のお宅に立寄る。道路際の植込みに、センダイハギが咲いていた。庭の角を曲がり、北へ向おうとして、塀から出ている見慣れぬ植物を見付けた。蕾はチシマヒョウタンボクに似ているが、2段重ねになっている。何とも不思議な植物。掘り返された庭に気が重かったが、癒されて戻った。東町公園のクリの木も葉を広げていた。
シシウド Angelica pubescens セリ科
ノビネチドリ Gymnagenia camtschatica ラン科