24, 04. 2013 駆け出す春


空の青は前日より弱かったが、昨日は終日雲なく良く晴れた。気温も15度を超え、春らしい陽気となった。スパイラルの6段目に、前日準備した2枚貼りの台形の和紙を苦労して繋ぐ。此の部分を巻込むと、全体の形状が出来上がる。巻込む前に、6段目の内側に陶土入りの礬水を数度施して厚みを付けた。

昼食後、内庭の冬囲いの竹を引き抜く作業を始めた。雪の重みで緩んでいる竹もあるが、大半はしっかり差込まれ、引き抜くのが難しい。2時半過ぎまで竹と格闘して、何とか作業を終えた。これで、冬囲いの3分の1は撤去したことになる。一休みして、散歩に出かけた。歩き出す前に、内庭に芽を出した植物を写真に納めた。前日写真を撮り損なった福寿草、艶やかな緑を見せるオオバナノエンレイソウ、昨年初めて花を付けた西側のヤマシャクヤクと蕾を付け始めたニリンソウの面々。





今日から雨の予報が続いているので、南東の空地で蕗の薹を採取して来ることにした。マフラーと手袋を外して出たが、暖かい。つい数日前迄白い小さな冬芽を見せていたヒョウタンボクの芽が緑色に転じていた。近隣の人々が雪を運び込んだ公園の雪も、殆ど融けていた。未だ水溜りがあるのに、子供が自転車で走り回っている。石塀と溝の間に出たフッキソウに白い花序が上がっていた。長い期間雪に閉じ込められていたので、雪が消えると植物の動きは活発となる。エネルギッシュな春は悪くはないが、出来ることなら冬の始まりが一月遅れ、春の始まりが一月早まって欲しい。





今年も住宅街の中の畑に隣接するお宅に、鯉幟が立てられた。住宅街を折れ曲がりながら南東に進み、広い空地に出た。雪は殆ど消え、蕗の薹が程良い大きさになっていた。用意して来たナイフで蕗の薹を切り取り、ビニール袋に詰め込む。どっさり採取しても中心の茎のみ使用するので、金平は余り多くは出来ない。袋一杯に採取して戻る。空地の北の冬に枝が折れた猫柳が、銀毛を光らせていた。此処のネコヤナギは小さいが枝に隙間なく雄花が付く。毎年楽しませて貰っている住宅街の中の畑の雪も融けていた。今年は何が植え込まれるのだろうか。





家に戻り、蕗の薹の葉と花を取除く。夕食後茎を茹でで水に放して灰汁を抜いてラップに包み、今日の夕食用に冷蔵庫に保管した。山菜料理が美味しいのは、手間をかけた褒美ではないかと思われる。今朝は高曇り。先刻から僅かに薄日が射して来た。昨日繋いだ和紙で、成形を完成させよう。