03, 04. 2013 福寿草


2枚合わせの長い三角形の和紙との格闘が始まった。湿らせて曲面は成形出来るが,形状を固定するのが難しい。水を入れて重くしたバケツ数個で形状が崩れぬ様に挟み,内部には以前使用したメガフォンを入れて型崩れを防いで、陶土入りの礬水を施す。3度程の塗布で,形状は硬く固定する。悪戦苦闘の末,2段目までを仕上げた。乾きを待つ時間に、三角形に続く長い台形の準備に取りかかる。上辺は三角形の底辺と同寸,下辺は2倍程の幅の長い台形の和紙を2枚用意して,床に礬水で貼り合わせて広げる。アトリエの床は,足の踏み場もなくなって来た。

午後に入って,手元が明るくなって来た。外を見ると,何時の間にか青空が広がっていた。出来上がっている立体に色を施し,2時過ぎに散歩に出かけた。午前中曇っていた割りには,雪解けが進んでいた。弱い南風が吹いている。歩道の雪が殆ど解けて,随分歩き易くなって来た。遊歩道は地面が出始めて、ぬかるんで通れない。住宅街を南東に向う。黄色く見える庭木のあるお宅があった。少し距離があるが,茶色の外皮から黄色い色が覗いている。サンシュユではないだろうか。先日北の住宅街で見たサンシュユが,未だ外皮を固く冠っていたのだが。庭石で解けた雪の隙間から,艶のあるクリスマスローズの葉が覗いていた。






小公園の北側の樹々の梢が,黄緑色を帯びて見える。梢は春を感じさせるが,根元には未だ堆く雪が残っている。近隣の人々が運び込んだ雪。子供達が遊べるのは,何時のことになるのだろうか。




東の沢に近いお宅で、盛大に雪割り作業が行われていた。団地造成以前からお住まいの大きな庭のお宅。煉瓦塀の上に,前日見た様に雪の塊が並べられてあった。東の沢の西の道を北へ向う。沢を背にしたお宅のツリバナが折れていた。小さな木ながら良く実を付けていたのに惜しまれる。膨らんでいた楓の冬芽が分離し始めていた。ネコヤナギの銀毛が光っている。此処のネコヤナギは,やがて緑色の毛虫の様に大きくなる。沢を離れて住宅街を西へ戻る。塀と道路の間の雪が解け,福寿草が咲き始めていた。雪が解けると,待ち構えていた様に,植物の活動が見られる。庭の福寿草は梅の根元で,未だ50cmを超える雪の下。電線にセグロセキレイと思われる鳥の姿があった。






今朝はどんよりとした曇空。本州地方は雨模様とか。折角の桜が散ってしまうのが惜しまれる。