11, 09. 2012 ニワウルシ


秋雨前線の停滞で、すっきりせぬ日が続く。気温はかなり下がって来ているが、湿度が滅法高く、少し身体を動かすと汗ばむ不快な天候。天候の回復は望めそうにないので、手を付けた縫物に取り掛かる。芯地を裁って、襟を縫い上げた。ヨークの裏の革が取れないので、ヨークの裏にも薄い芯地を張り、裏は一体に続けて裏地で縫い上げることにした。

1時を過ぎて雨が上がった。出張所に用事があり、散歩を兼ねて出かける。大きな林檎の樹のあるお宅では、インド林檎の奥の四十九号と思われる林檎の袋が外されていた。陽を当てて、色付かせるものと思われる。北の沢に近い空地で、ガガイモの実を見付けた。近年は道端の草が幅広く刈られる様になり、ガガイモも、キクイモも刈り取られて、中々姿を見ることが難しくなって来ている。私有地で刈り取られる難を免れたのだろう。




北の沢を南へ向い、二番通りを西へ向う。駅から北へ続く一帯は、団地の中では最も早く開発された部分で、市の出張所、消防署、体育館、ホール、銀行等が集約している。出張所前の緑地帯にある大きなニワウルシの莢が色付き始めていた。用件を済ませ、駅へ続く道を南へ向う。この道の両側にも、ニワウルシが並木になって植えられていた。莢を付けている樹と、莢が見当たらぬ樹がある。家に戻ってから調べると、雌雄異種の樹だった。ヤチダモだろうと思っていたが、ヤチダモの莢はこの様に華やかには色付かない。




駅前から東へ向い、中央の沢を渡る。階段を下りて驚いた。先日通った折には、オガワが干上がって底が見えていたのに、沢の底一帯には水が溜っていた。団地は高台に造られているので、大雨の予報も今一つ合点がいかなかったが、かなりの降水量があったことになる。斜面のキツリフネは水の害もなく、花を付けていた。





沢の東の遊歩道を北へ戻る。メドウセージが未だ花を付けていた。花の少ない此の時期に、花期も長く好ましい植物。往きに北の沢を通ったので、住宅街を適当に折れ曲がりながら、北東へ戻る。野のウドはもう実が落ち始めているが、これから咲き出すウドを見付けた。縞ススキが穂を開き始めていた。ヤハズススキよりも穂の出が早い。庭のヤハズススキは、お月見に間に合うのだろうか。




昨夜来の雨が、今朝も降り続いている。6時を過ぎても戸外は薄暗い。そろそろ前線には、お引き取りを願いたいもの。


ニワウルシ Ailanthus aitissima ニガキ科 シンジュ