14, 07. 2012 雨が上がって


前日から降り続いていた雨は夜半には上がり、朝起きると敷石はもう乾いていた。九州地方の雨が降り止まない。土砂を含んだ水が田畑に冠水し、家屋を押し流す様は、昨年の東日本大震災の様を甦らせる。学生時代友人と2人で日本を廻った折、熊本から阿蘇の内牧へ向って一泊し、竹田を抜けて大分へ出たその一帯が、大きな被害を受けている。

ゴミを出すついでに、倒れた紫陽花やカスミソウを縛って立て直した。ソバナに似たカンパネラの一種が咲き始めた。姿の佳い種なのだが、種子を飛ばして増え過ぎるのが難点。



午後から買物を兼ねて、テンポラリー スペースで開催中の藤谷康晴展を観に出かけた。細密に描かれた作品だったが、2階部分のベンチと壁にダイレクトに描かれた作品が魅力的だった。現在荒い仕事をしているので、動きの大きな力強い作品に心惹かれる。日本での展覧会の為に訪日されているニューヨーク在住の中岡りえさんからの案内状に、革と種子を画廊に預けて来てあると添え書きが記されていた。荷物を受け取って画廊を出る。前日雨で歩いていなかったので、北大の構内を歩くことにした。銀杏並木はすっかり繁っていた。繁った葉の中に、緑色のギンナンを見付けた。




突き当りの南北に走る道を南へ向う。道の西側の池は、スイレンで埋められていた。東側の空地には、背丈の高い夏草に混じって、オオウバユリが咲いていた。クラーク像の手前の巨木が黄色い花を付けていた。長く伸ばした枝が垂れ下がっている。良く見ると、花期を過ぎたオオバボダイジュだった。したの写真は、3日前の団地のオオバボダイジュ。札幌の方が気温が高く、進行が早いのかもかも知れない。






構内を抜けて南へ向い、道庁の前庭を通り抜ける。東へ向って、サルスベリを見に立寄った。未だ花序は出ていなかった。赤い新芽の先端を撮っていて、小さな毛虫を見付けた。駅前で生花と茶菓を買い求めて戻る。西からの雲が空を覆い、蒸し暑くなって来ていた。家へ戻って、中岡さんのお土産を広げる。革と書かれてあったのは、柔らかく鞣された上質のヌパックのワンピースだった。余り着用された様子がない。裏地は外されてあった。裾の一部が裂けていた。タイトな形状のチューブドレスで、歩幅を大きくされた折に裂けたものと思われる。寒がりなので、革の着衣は多く持っているが、近年は革を着る時期にはスカートは着用しないので、解いて長めのシャツブラウスにでも仕立て直そうかと思う。此の革なら、布地と全く同様に縫うことが出来る。一緒に納められていた種子は、イヌエンジュの種子だろうか。以前送って頂いた種子は芽吹かなかったので、再度挑戦したいと思う。




蒸し暑いと思っていたら、昨夜雨が降ったらしい。今日は買物のついでに、オオバボダイジュを見て来ようと思う。