06, 05. 2012 多様な梢


端午の節句の昨日は、前日からの雨が正午過ぎまで降り続いた。これでは鯉幟も泳げない。午後に入って霧雨となり、アトリエの掃除を済ませた2時前には殆ど止んだ。夕食の素材を買い求めに出かける。庭を一回りしてみた。クロユリの蕾が上がっていた。バイモにも蕾が付いていた。3年前に種子が飛んで自然発芽したノビネチドリが、しっかりした芽を展開していた。





ハルニレの花が気に懸かり、南東を回り道して行くことにした。芽が固かったマルメロが、鮮やかな緑の芽を吹いていた。今年も美しい花が楽しめる。住宅街を適当に曲がりながら、南東に向う。雪で中々入れなかった小公園に立寄った。葉が繁り始めたナナカマドに寄生したヤドリギを見上げる。もう黄色い花は見られなかった。小公園傍のお宅の梨の樹が花芽を持ち上げていた。余り通ったことのない道を東へ進む。塀際で伸びやかに枝を伸ばしたサンシュユが、満開状態だった。初めて近くで写真が撮れた。







小学校のグラウンドを目当てに、西からハルニレの公園に近付く。先日芽吹いていた樹はもう緑に繁り、直ぐ傍に茶色く芽吹く木があった。何の木なのだろうか。臙脂色だったハルニレの花芽は、すっかり開いて緑色に変じていた。陽光があるともう少し色が捉えられるのだろうが、此の天候では仕方がない。斜面に聳える巨木の垂れ下がった枝が手で触れられる程近くで見えるのが嬉しい。





北へ向い、東の沢の西の道に入る。沢の樹々の梢は、様々な色を見せていた。沢に沿って北へ進み、二番通りを越える。少し低くなった沢から住宅街の道路に登ろうとして、茶色い動物を見付けた。犬は放し飼いにはされていない。キタキツネだった。目が合って、お互い立ち止まる。キタキツネは、沢の奥へ消えて行った。





僅かに薄日が射して来た。沢に続くあかしあ公園のエゾサンザシが、黄色い葉を見せていた。三番通り傍の公園の窪地を覗く。運び込まれた雪は未だ残っていたが、窪地の底は緑色になっていた。空が晴れて来る。公園の桜は見頃の状態になっていた。桜は青空が背景の方が佳い。スーパーの駐車場から北の原野を見渡す。西の山並みの上には、分厚い雲が広がっていた。





ハルニレ Ulmus davidiana var. japonica ニレ科 別名 エルム アカダモ