01, 04. 2012 雨のように


弥生末日の昨日は、暗くどんよりした空から7時過ぎには、細かい雪が降り始めた。低温による粉雪ではなく、雨の様な雪だった。前日義妹が雪を割って出した敷石に落ちると直ぐに融けてしまう。教室の合間に庭を眺めて、アトリエ前の植込みに、小さなワサビの丸い葉を見付けた。今年も、ワサビが一番早く、顔を出した。



午後に入って、雪が酷くなって来た。相変わらず敷石の雪は直ぐに融けているが、雪が酷くならぬ内に、掃除を後回しにして先に買物に出かけた。真冬日の後なら暖かく感じるのだろうが、前日より10度近く気温が下がって、風もないのに寒く感じた。小さく南東を廻ろうと、東町公園へ向う。一昨年の秋に、何度も実を見上げたモクレンは、その冬の大雪で下の枝が大分折れてしまった。かなり梢に近い所に、未だ実が残っている。冬囲いもしてあるのに、玄関へ通ずる道には、雪が積っていた。この様な状態のお宅は、この冬随分見受けられた。





一番通りを東へ向う。歩道沿いに、夥しい数の水仙の芽が出ていた。僅か1つ蕗の薹を見付けた。スーパー近くの窪地の上にも、蕗の薹が数多く出ていた。芽を出すのは、嬉しい種ばかりではない。鮮やかな色の、エゾノギシギシの芽も見られた。面白い植物ながら、大きく葉を広げて蔓延るので、庭に出ようものなら、直ぐに引き抜くことになる。






時折、帽子の鍔に溜った水滴を払い落としながら歩く。雨の中を歩くのと、余り変りはない。東の沢は陰鬱に煙っていた。沢の北のネコヤナギはすっかり白くなったが、南のネコヤナギは、未だ殻が開かない。種類が異なるのだろう。枝分かれした沢の斜面は南を向いているので、樹々の根開けが進み、黒く土が現れていた。沢に隣接するあかしあ公園の廻りを通る。運び込まれた雪で埋っていた遊具が、姿を現していた。




アセビに降った雪が融けて、水滴を落としていた。雨の様な雪で雪解けを進めてくれると思っていたが、今朝戸外は真っ白になっている。夜分の寒気で、雪は融けずに降り積ってしまった。