28, 03. 2012 空蒼く
昨日は久々の快晴となった。前夜庭木や屋根に降り積った雪も、11時過ぎには皆融けてしまった。朝方は寒くストーヴのボリュームを上げていたが,消える寸前までボリュームを下げても,暖か過ぎる位だった。最高気温2度の予報が出ていたが,もっと気温は上がっていたと思われる。アトリエに充分な日射しが入る。下地となる色を何度か引いた。仕事をしている最中に,ふっと先日散歩の帰りがけに出会った従姉が、急がないが頼み事があると言っていたのを思い出した。頭から完全に消えていた。
2時過ぎに散歩に出かけた。最後に従姉の家に寄ろうと,南東を廻って来ることにした。シラカバ公園を南へ抜ける。何時もは普段着の上に薄いセーターを重ね着するのだが、セーターなしでも少しも寒くはなかった。降雪後の空は澄んで,青が美しい。赤味が強かったシラカバの梢が、色が柔らかくなって来ていた。南の小学校のグラウンドのシラカバに寄生しているヤドリギの葉が,黄ばみ始めていた。東町公園の西を通り,南の緑地帯に入る。大きなナナカマドの樹に,ミヤマカケスの姿があった。枝が混み合っているので、飛んでくれないかと暫く待ったが動かない。隣接するお宅の餌台を見ると,ヒヨドリが餌を啄んでいた。どうやらミヤマカケスは、ヒヨドリの食事が終るのを待っていたらしい。身体の大きな鳥でも,ヒヨドリの気性の荒さは苦手なのだろうか。
南へ進む,キタコブシの芽が殆ど白くなり,光っていた。鉄道林前の道を東へ進む。東の沢に繋がる窪地の雪の嵩が減って,小川の位置が判る様になって来た。手前の運び込まれた雪の山は、未だ堆い。早くミズバショウやザゼンソウの姿を見たいもの。
住宅街を北西に戻り,従姉の家に立寄った。思いがけない用件だった。1973年、12人の作家が個展を連ねる『12稜空間連鎖展』という展覧会が企画された。個展の連鎖の他に,12人の作家の版画を入れた版画集も出版された。従姉が版画集を一冊買ってくれて,季節に合う色調の版画を入れ替えては楽しんでくれていた。40年近く経っているので、版画の周囲のマットが黄ばんで来ている。このマットを新しくして欲しいというのが用件だった。殆ど架けたことのなかった版画は除外して,6点の版画のマットを新しくすることにした。懐かしい版画を預かって来た。左は私の版画。右は先年亡くなられた大学の先輩だったY氏の版画。画材店に出かけてマットを新しくして来なければならない。
昨夕は,空が薔薇色に染まった。綺麗な夕焼けだったが,今朝は曇っている。好天は長続きしない。