11, 03. 2012 多孔質の雪


前日からの晴れ間が続いた昨日早朝は,冷え込んだ。今日の東北大震災一周年を前に,被災地からの中継があって,レポートするアナウンサーの呼気が白く見えていたので,被災地も冷え込んだものと思われた。民間の方々の想像を絶する努力で,活気を取り戻している場面は多々紹介されているが,地方自治体の努力は,肝心の国の動きが進まないので見えて来ていない。党利党略で見苦しく右往左往している内に、1年が経過してしまった感じがする。

教室を済ませて床を磨き,裏面をもう少し強くしようと,和紙の作品を裏表に水張りした。夕食の素材を買い求めに出かけた。風もなく,陽射しが暖かい。空は見渡す限り真っ青だった。仲通もアスファルトが出始めて歩き易い。足元を気にせず歩ける開放感を味わった。住宅街を抜けて,東の沢に向う。沢の樹々の梢が,すっかり柔らかく霞んでいた。上から,柳,名称不明の沢で最も大きな樹,カラマツの梢。





耳掛けも外しているが冷たくはないので,四番通りを廻り道することにした。三番通りを超えて,高速道路の西の道に入る。肉眼では黄緑色に見える樹々の梢は、写真では色が捉えられない。シダレヤナギも黄緑色に煙っている様に見える。前回通った折には殻が固かった冬芽から,ネコヤナギの銀毛が覗き始めていた。シラカバの梢も赤味を増している。







農場の角を曲がり,四番通りを西へ戻る。歩道と車道の間の雪の壁が、ぐんと低くなっていた。表面がキラキラと虹色に輝いている。固そうに見える雪の壁も,良く見ると無数の穴が開き,多孔質になっている。飛び出していた雪庇も硝子の粒が繋がった様な脆さ。





農場の間の道を南へ戻り,買物を済ませて戻った。西の空に雲が出ていたが,雪雲ではなかった。今朝も引き続き良く晴れている。石楠花の葉が細く巻いているので,気温は下がっているが風はない。仕事が済んだら,午後から国道の南へ行ってみようと思っている。