25, 07. 2011 ジャノヒゲ


早朝は良く晴れていたが、昨日は時間の経過と共に、雲の量が増えて行った。前日見かけたレース模様の様に虫が穴を開けた木の葉を思い出し、洗濯機を仕掛けて庭に出た。前日よりは気温が大分高かった。セッコウボクを丹念に見回す。葉陰で葉を食べている緑色の幼虫を見付けた。突き出た枝に取り付いているものは見付け易いが、重なった葉陰のものは見付け難い。5匹捉えて、蟻の巣に運んだ。




花序を上げていたジャノヒゲが開き始めた。黒く見える葉は、前年までの葉で、今年の葉は緑色をしている。薬用成分が含まれている植物らしい。花が開き始めると、佳い香りがする。




陶や手仕事など指先を使う作業は物事を考えるにはとても佳い。じっと身体を動かさずに考え事をする寄りは、遥かに深く考えられる。作業の合間に、そう云えばと時折思いがけぬことが浮かんで来る。昨日思い浮かんだのは、東の沢のツクバネソウだった。昨年秋に実に出かけた折には、実はもう落ちていた。何度か沢伝いの道に入ろうとしたが、何時も鴉のお出迎え。そろそろ巣立ちも終ったのではと、2時過ぎに南東を目指した。様々な野菜が植え込まれてある畑で、玉蜀黍が花序をすっかり広げ、実を付けていた。大きな葉の陰に、南瓜も実を付けていた。秋までには大きく育つのだろう。今年は、野菜を作るお宅が増えている。自家製の野菜はブームらしいが、原発放射能汚染も引き金になっている様な気がしてならない。





東の沢に隣接するお宅の高い塀の上から、フサフジウツギの花序が見えていた。昨年の夏、ロンドンの公園で多数見かけた花。鴉のお出迎えなしに、入口の満開のシナノキを見上げて、沢を抜ける道に入った。様子が変わっていた。樹間を通る細い道の両側は、1m程草やクマザサが刈り取られてしまっていた。丹念に刈り取られた奥の辺りを探して、漸く1株のツクバネソウを見付けた。背丈がとても低い。低い背丈で刈り取られるのを免れたのかも知れない。緑色の実が付いていた。マイヅルソウも実を付けていた。







やたらと広くなった樹間の道と急勾配の階段を通り、二番通りに面する公園に出た。広い公園の草地も、完全に草が刈り取られていた。階段の昇降で少し疲れたので、二番通りを西へ戻った。美容院のデッキのノブドウは、少し白く大きくなっていた。花の様な気もするが、実なのかも知れない。空地に張り巡らされたフェンスには、今年もガガイモが絡まっていた。雲が厚くなり、湿度が高くなって来ていた。




ジャノヒゲ Ophiopogon japonicus ユリ科 リュウノヒゲ