29, 06. 2011 シウリザクラ


気温が上がらないと不平を述べている間に,6月も残す所僅かとなった。5月中旬から今月末迄の展覧会の案内が,美術館と作家本人から送られて来ていた。その内にと思いつつ日が過ぎて,今日は午後雑用があり、明日は最終日で混雑が予想されるので,一大決心をして昨日出かけた。家を9時半前に出て,バスと電車で札幌駅に着き,地下鉄とバスで札幌郊外にある芸術の森美術館に着いたら、11時少し前だった。余りに時間がかかるのが,足が遠のく原因。

バス通りから美術館に向うと,直ぐ小川に橋が架かっている。橋の下の斜面から伸びたオオイタドリが、欄干から更に突き出ていた。小川は,札幌を流れる豊平川に注ぐ川と思われる。水が澄んだ清流だった,西側には,満開のハリエンジュ。もう花弁が落ち始めていた。





車道を離れて,奥の美術館に向う。多くの先客があった。ノートを持った小学生達。授業の一環として美術館へやって来たらしい。日本の美術館は,概して高齢者の観客が多いが,海外では子供や若い世代の観客が多いのを,好ましく思っていた。床に腰を下ろし,何やら書き連ねている。学芸員と教師と思われる数名が,サポートしていた。1960年代から近年迄の作品が展示されていたが,新しい作品もエネルギッシュ。先輩の旺盛な作家活動は、大きな励みになる。

観終えて別の道を戻る途中で,シウリザクラが散り始め,小さな実を付けているのを見付けた。前日中央の沢で見かけた樹は巨大だったが,此処の樹は美術館が出来た折に植え込まれたのか,未だ余り大きくなっていない。




バス停の奥の木立に,ツリバナの咲き残りの花と小さな実を見付けた。朝の行程を逆戻りして,最寄りの駅に着いた折には、2時を過ぎていた。真っ白に咲いていたハリエンジュも散り始め,路面を白く染めていた。




一休みして庭を廻る,ナツツバキの蕾が膨らんで,白い花弁が覗いていた。初夏の花が終り,夏花迄の端境期。賑やかに花を付けているのは,ウスユキソウのみ。春に芽吹いてセンブリかと期待したのは,義妹が鉢から地植えにしたサクラソウの種子が飛んだものだった。僅かに1芽,見慣れぬ芽が出て来ている。あれ程多く発芽して1芽というのは解せないが,センブリかも知れないと様子を見守っている。






シウリザクラ Prunus ssiori バラ科