28, 06. 2011 木道を通って


昨年夏の嵐で倒れた巨木が木道を直撃して以来、通行禁止になっていた木道が漸く開通した。もう少し先の時期になるが,此の木道の両側にキツリフネが咲き乱れる。昨年は見ることが出来ず,植物園でキツリフネを見た。倒れた樹が輪切りにされて、木道の傍に転がっていた。少し暑くなり始めて,木陰が気持ちよく感じられた。白い花弁が沢山落ちていた。ハリエンジュかと見上げたら,大きなシウリザクラの樹だった。






木道は池の南で東へ曲がり,急勾配の階段に続く。階段の脇に,フタリシズカが咲いていた。以前庭に植え込んだが,家の建替えの折に消えてしまった。実が大きくなる頃,採種しに来ようと思った。




東の遊歩道に出て北へ向う。春に佳い花を咲かせていた山桜に、赤い実が生っていた。二番通りを越えて北の沢の中程まで進み,住宅街を東へ戻った。生垣と道路の間の狭い場所に,馬鈴薯を植えてあるお宅があった。もう花が咲いていた。見ると庭中に様々な野菜が植えられていた。将に家庭菜園。団地の中では珍しいお宅。ハリエンジュよりも葉が出るのが遅い樹があるのを忘れていた。ネムノキが最も遅れて葉を出す。太い方の幹が雪で折れて切詰められていたが,マメ科特有の葉を出していた。今年も花を楽しめそう。





少し暖かくなったのも束の間,昨日は風が強く,気温も低くなった。夕刻には雨も落ちて来た。昨年の個展の会期中の服装を思い出すと,完全に夏服で,とても今着る気分にはなれない。冷夏にならなければ良いがと,気に懸かる。数カ所で,ネバリノギランが咲き始めた。キンコウボクに蕾が付き始めた。アサギリソウは伸びて、大きな半円球を形成している。





ネバリノギラン Aletris foliata ユリ科
フタリシズカ  Chloranthus serratus センリョウ科