15, 03. 2011 風強く


雨の予報が出ていた昨日は、雨は降らなかったものの、強い風が吹き荒れた。日を追うに従って、災害の酷さが明らかになる。もう40年近く前に、両親と弟の4人で、6月半ばに車で2週間程東北を廻ったことがある。父が盛岡の近くの石鳥谷、母が釜石の出身だったので、2人の故郷を訪ねながらの旅だった。今回の津波で壊滅的な打撃を受けた気仙沼も廻った。深く入込んだ湾内には、養殖の筏が浮かぶ静かな美しい海だった。

今日が義妹の誕生日なので、用意していたバッグを仕上げた。何時もと異なる外縫いで、持ち手も初めての方法なので苦労したが、何とか出来上がった。持ち手は厚い2枚の革を同型に切り抜き、表になる革には接着綿を貼り、裏になる革には張りのある革を貼付けて縫い合わせた。ミシンの能力を超えているので、ステッチが不揃いだが、何とか形になった。表袋と中袋を夫々縫い上げ、中袋を中表にして納めて、上の端をステッチで押さえ、最後に持ち手の下端で袋を挟んでステッチをかけた。昨年バルセロナで土産に買求めたグリーンの革のトレンチコートに合わせて作った。






作業が済んだ2時過ぎに、散歩に出かけた。僅かに陽が射して来た。南東の空に晴れ間が見えたので、南東を廻って来ることにした。昨年実を多く付けていたオオヤマレンゲを思い出して立寄った。木は縛られていたが、幹が1本折れていた。団地の最南端の道を東へ向う。冬の間は雪で気付かなかったが、ツバキが3本植えられてあるお宅があった。雪が幸いして、葉には余り損傷がなかった。




雪は揺るんで水溜りが出来ているが、風が冷たい。鉄道林のエゾマツが風に煽られ、葉裏を見せて、ざわざわと揺れていた。鉄道林が住処なのか、向いの住宅地のサクラの樹にヤマガラシジュウカラの姿があった。




ずっと東まで廻る積もりだったが、冷たい風に指先が痺れて来たので、引き返した。ヤドリギのある小公園の傍を通った。アカミヤドリギとヤドリギが混生している樹が見えていたが、雪が多くて近付けなかった。




一番通りを少し東へ進み、ナナカマド公園に続く道を北へ戻った。夏には少々うんざりするアパートのピンクの壁が、赤い芽を付けているモミジを引き立てていた。ナナカマドの芽が随分長く伸びて来ていた。





昨日雨は降らず終いだったが、夜半に降った雪が僅かに積っている。また寒気が戻って来てしまった。