16, 02. 2011 ヤドリギの実 


壮大な朝焼けが出ていた昨日は、間もなく雲が消えて晴天となった。陽が高くなるにつれ適温が上がり、庭木に冠っている雪から水滴が落ちた。何とか形を入れた、義妹のバッグの裁断をした。道具を出すついでに、自分のバッグと帽子をもと思っているのだが、中々上手く取れない。取り敢えず、義妹のバッグから仕事を始めた。

駅前の銀行に用事があって、1時半過ぎに家を出た。手仕事をしながら、工房のK・Kさんが、芸術の森美術館でアカミヤドリギを目にされ、裏のお庭にヤドリギが寄生したら良いのにと仰ってらしたのを思い出した。ヤドリギの種は鳥に運ばれ、排泄物と一緒に樹に付着する。排泄物は栄養源と種を樹に付着させる役目を果たす。一定期間栄養剤を染込ませた水苔で固定したら発芽するかも知れないと考えた。どのヤドリギも高い梢に寄生しているが、国道の南には比較的低い位置にヤドリギがある。遠回りをして、ヤドリギの様子を見て来ることにした。

南へ向い、酪農学園の正門から国道と平行に走る道を目指した。右に曲がって西へ向う。先ず低いナナカマドに付いているヤドリギを見た。廻りの雪は固く締まっていて上れそうだったが、ナナカマドにもヤドリギにも実が付いていなかった。ヒヨドリキレンジャクが食べてしまったらしい。向い側のシラカバに寄生しているヤドリギも同様。葉が黄色くなり始めているヤドリギもあった。




実の無くなったヤドリギを見ながら西へ進む。南に雲が流れていたが、雪雲ではなかった。ノリウツギだろうか、花の跡を付けている樹があった。サビタの別称をもつ樹にしては、少し大きい様にも思われる。カラマツがびっしり冬芽を付けていた。





道立図書館の前の道路に突き当たり、北へ向おうとして、図書館の南の歩道の雪の壁が幅広く切れているのに気付いた。道を渡ってみる。通り抜けは出来なかったが、駐車スペースを確保する為に除雪されていた。アカミヤドリギが寄生していたエゾノコリンゴを見上げる。秋には気付かなかったが、常緑のツタが絡んでいた。アカミヤドリギにも実は残っていなかった。今年は鳥に先んじて、実を確保しようと思う。




先刻の道へ戻り、図書館の庭を北へ進んだ。ポプラの梢も柔らかくなって来ていた。樹々の梢を見上げながら国道へ出た。





駅前の銀行で用件を済ませ、中央の沢を渡った。未だ小川は現れてはいなかった。南の奥に、春にはエゾエンゴサクで青く彩られる土手が、陽を受けて白く輝いていた。階段を上っていると、小鳥が飛んで来た。どうやらアカゲラの様だった。




道幅が広くなり、路面も平滑になったので、久々に住宅街を東へ進み、シラカバ公園を通って戻った。昨年は花を見なかったホウノキが、冬芽を出していた。シラカバの東に、大分丸みを帯びた白い月が見えた。




今朝はどんよりとした曇り空。最高気温が5度の予報が出ているが、この空模様では、気温はそれ程高くはなりそうにない。