09, 12. 2010 遠来の贈物


昨日も朝方のみの晴れ間で、相変わらずの薄暗さ。成形した2つの陶筥の左右に同じ枚数の板を積上げ、双方の板に張り渡した金属線を手前に引いて、身と蓋を切り離した。外側が少し固まってから、粘土を掘り出した方が歪みが出ないので、また数日おくことにした。工房のK・Kさんに連絡をとり、今日伺わせて頂くことにした。

前日受け取って来た印鑑証明書を同封した書類を投函しに、郵便局へ向った。帰りがけに東の沢を廻り、北東のスーパーで野菜を買求めて来ることにした。先日クリスマスの装飾を見て思い出した松を見て来ようと、東へ向う。散歩で、クリスマスツリーに絶好と思われる2本の針葉樹を見付けていた。1本は、数多くの小さな松毬を付けたコメツガ。雪の上に落ちた松毬を拾って来てある。何度か前を通っているが、夏の炎暑が災いしたのか、昨年の松毬が黒くなって僅かに残っているのみで、新たな松毬が出ていない。もう1本は葉が白みを帯びた針葉樹。デコレーション等付けなくても、立派なクリスマスツリーに見える。

公団アパートの跡地に、黒くなったノラニンジンが、枯れ色のイネ科の植物に佳いアクセントを与えていた。エゾマツと思われる松の傍に、未だ緑の葉を付けた樹があった。東町公園で見かけた樹と良く似ている。春になったら、どの様な花を付けるのか、良く見てみたい。




秋に大きなホウノキの実を拾った小公園に立寄る。積雪が多くなると、此処も雪捨て場になって入れなくなる。この公園にもう1本、気に懸かっている樹がある。トチノキそっくりの大きな葉を付ける巨木なのだが、実を見ていない。来春、どの様な花を付けるのかを愉しみにしている。上がホウノキ。実は落ちて冬芽が大分大きくなっていた。名称不明の巨木の冬芽も大きかった。




東の沢のカラマツは、前回通った折には茶色の葉を見せていたが、落葉して黒ずんでいた。沢を背に、住宅が一列並んでいる。2階建ての屋根の高さを超す程の大きな針葉樹が、すっくり立っていた。葉裏はもとより、表面も幾分白みを帯びている。色も姿も佳い樹だと思う。




二番通りを渡り、沢の西側を北へ進む。小鳥が飛回っていた。中々樹に止まってくれない。漸く捉えたのが此の2葉。シジュウカラにしては、首の後の朱色が見えないので、ゴジュウカラだろうか。カメラの操作の為に時折手袋を脱ぐので、右手はかじかみそうになる。冷たい風の中を、買求めた野菜を下げて戻った。





家に戻ると、遠方からの贈物が届けられていた。2日前に魚沼在住のMさんからメッセージを戴き、採取された天然ナメコが送られて来るのは承知していたが、外箱が大きく持ち上げると重い。梱包を開いて驚いた。函の底に綺麗に処理された大量のナメコとペットボトルに入れられたヘチマ水、上にはコシノコバイモという此の地方の固有種の写真がプリントされたTシャツとお手紙が入れられてあった。ナメコは市販のものとは全くことなる僅かに香りを持つもので、調理法も書かれてあった。ヘチマ水は夏にMさんのブログで、ご自宅の壁を緑に覆ったヘチマから採取されたのを拝見していた。Tシャツは、縫製がご本職のMさんのお手製。恐縮したが心温まる贈物で、クリスマスが一足早くやって来た感じだった。茸採りの経験はないが、ナメコが樹に生る様は壮観。Mさんのブログでご覧になって欲しい。

http://pub.ne.jp/masada/




夕刻空が薔薇色になった。買求めて来た野菜で、ナメコ汁に取り掛かった。昆布と鰹で佳い出汁をとり、大根、白菜を多めに入れ、大振りに切った豆腐を加え、義妹の友人から送られて来た深谷の葱を加え、日本酒も加えて最後にたっぷりのナメコを加えた。寒い夜、遠来の贈物で心身共に温まった。