20, 11. 2010 原始林へ - 2 -


南へ向う道は、緩い勾配で下がって行く。ヤドリギを繭玉の様に沢山寄生させた樹々が見られた。国道沿いや、団地のヤドリギは、此処から種子を運ばれて来たに相違ない。一旦上り坂があって、道は急速に下降した。湿地帯の西に広い池が広がっていた。此処が大沢の池。水鳥が数羽浮かんでいた。






池の縁を道は曲がって西へ向う。道はかなりの急勾配になった。赤い実を付けている樹があった。ズミかと思ったが、パソコンに落としてみると、赤い実の廻りを苞が取巻いていた。ツルアジサイが樹に絡んだまま枯れていた。






少し勾配が緩くなって、池に下りた分を登り切ったことが判る。枯れ色の世界の緑は、針葉樹とクマザサ位なのだが、葉に照りのある灌木が現れた。エゾユズリハだった。実を付けたものはないかと探したが、見当たらなかった。藍黒色の実が生る筈なのだが、もう落ちてしまったのかも知れない。




急に視界が開ける場所に出た。南西の角辺りか、道は其処から北へ向った。すっかり色を失ったセイタカアワダチソウが広がっていた。T字型に道が交差する場所へ出た。西側へ曲がる道が大沢口へ向う道だった。道は弧を描いて北へ向った。木立の間から傾いた太陽が見えていた。最初に通った十字路に達し、西へ向う。大沢口に着いた頃、夕陽が空を赤く染めていた。




エゾユズリハ Daphniphyllum macropodum ユズリハ