13, 11. 2010 夜は晴れても


此の所ずっと、夜分に月を見ている。細い二日月から三日月も目にして、、昨夜は半月に近くなって来た。朝は雲が切れて陽が射すことがあっても、少しも長続きはしない。強い風に乗って、雨雲が次々と押し寄せる。もう10日程、この状態の繰返し。

昨朝も陽が射して、漸く雨から解放されるかと期待したが、相変わらずの雨模様だった。午前中は、お坊さんが見え、午後からは従姉夫婦がお参りに来てくれて、時間が細切れとなった。合間に手仕事の続きをして過ごす。

随分以前に買求めてあった比較的サイズの大きな革が残っていた。薄茶色のヌパックという種類の革で、表皮を擦ってマットな状態にした革。秋から冬にかけて使用するバッグにでもと思い買求めてあったが、この季節のものは数が充分揃っているので、1色加えて着衣にならないかと考えた。焦茶の表皮があったので組合わせてみた。



本来は原型を元に製図をするのだが、囲み製図というアバウトな製図があったので、外套でもありこの方法で、型紙を作った。型紙を置いてみると、どうしても片袖が入らない。革は未だ余っているのだが、並べ替えても入らなかった。ベストなら簡単に取れるが、袖があった方が利用価値もあり、予定を変更するのは面白くない。焦茶の革にも余裕があったので、袖を分解してみることにした。袖の中央に5cm程の焦茶を入れ、分割された前袖と後袖を、更に上腕と下腕で分割した。1枚の袖の型紙は、5つのパーツに分かれた。




細分化された型紙を置いて行く作業は、パズルに似ている。何度か試行錯誤を繰り返し、漸く所定の容量を置いて裁った。この種の仕事で面白いのは、ここ迄。後は所定通りの作業となるので、詰らない。分割されたパーツを繋ぎ、昨日漸く表側を縫い上げた。



夕刻従姉夫婦を送って外へ出ると、もう陽が落ちていた。路面に落葉が張り付いている。長い雨で落葉が朽ちて、幾分透明になり始めていた。



昨夜半月が見えていたが、今朝は雲なく晴れ上がっている。風も大分弱まった。久々の快晴になるのだろうか。