15, 10. 2010 久々の画廊


朝からすっきりと晴れ渡った昨日は、陽光の眩しさ程には気温は高くならなかった。日向は良いが、日陰に入るとすっと寒くなる。午後から「秋麗」と題された陶器と染織のご姉妹の2人展を拝見方々、ギャラリーのOさんに出来上がったバッグをお届けしようと、仕上げの作業をした。皮革用の仕上げのワックスを塗り込み、防水のスプレーを噴霧した。

7月初旬のコンサートの翌日、搬出に伺って以来のギャラリー訪問。駐車場脇のオオイタドリがすっかり枯れて、面白い色と形を見せていた。ホウノキは未だ葉が残っていたが、大分色付き始めていた。玄関に、ずらりと草履が並んでいた。主役のお二人も、丁度お見えの来客も、和服姿だった。

玄関ホールの白い台には、陶器と染織のコラボレーションの茶入れが置かれていた。端正な形の器と、色を押さえた入念な織の和服地は相性が佳い。





隅々まで頭に入っている空間は、当然のことながら全く異質の空間に変わっていた。精度の高い作品としっかり計算された空間構成で、緊張感のある佳い展示だった。壁に架けられた方形の花器には、ワレモコウとホトトギスが挿されていた。








外出中だったOさんが戻られ、バッグを差し上げた。幸い、Oさんにも主役のお二人にも好評だった。画廊廻りをされるOさんの車に便乗して、2つの画廊を廻った。最後は「昆テンポラリー」と題する昆虫を核に据えた造形家、詩人、歌人、映像作家の展覧会。佳い構成で一体となった空間を構成していたが、標本箱に細い短冊の様な紙にプリントされた短歌と共に収められている小さな昆虫の存在感は、圧倒的だった。虫ピンで止められた小さな昆虫の下に、更に小さな用紙に捕獲場所がプリントされている。札幌の西の手稲山付近が多かったが、中には小樽とプリントされたものもあった。帰りしなに、標本の提供者の著書、「札幌の昆虫」を買求めて戻った。パソコンの傍で使用している「新北海道の花」と同じ、北海道大学出版会の本だった。



秋麗  蔦井乃理子 陶 蔦井美枝子 染織 2010. 10.11(月)ー10.16(土) 
    GARELLY門馬