14, 09. 2010 アルハンブラ王宮  - 1 -


カルロス宮殿の横の広場に,行列が出来始めた。雲が広がって来ていたが,何とか天候は持ちそうだった。カルロス宮殿の裏側の位置に導入路があった。緑の導入路を抜け,入口に辿り着く。メスアールの間という比較的殺風景な部屋があった。壁にはタイルの装飾。天井が美しい。かっては、罪人を取り調べる部屋だったとのこと。簡素なのは無理も無い。








部屋を通り抜け一旦屋外に出て、新たな空間に入る。建造物の前に長方形の池を配したメインの建造物。壁も天井も驚く程精緻な装飾で埋められていた。








アラヤネスの中庭に出て、植込みの周囲を廻ってみる。池の対岸で振り返ると,コマレスの間の奥にコマレスの塔が見えた。階下の精緻な建造物に反して,無骨な様相を見せていた。




アーチや天井の装飾が精緻を極め,見飽きない。更に奥の「ライオンの中庭」に出た。照明が落とされ,薄暗い空間の中央に、12頭の石像のライオンに支えられた、円盤状の噴水があった。何故か此処は撮影禁止で,係員が2人立っていた。此のライオンの表情が佳い。1頭ずつ顔の表情、躯体の装飾も異なっている。ゆっくり一回りして,表情の相違を楽しんだ。




かってはハーレム宮殿だったという空間に入る。やはり天井に目が吸い寄せられる。質の佳い文化を持つイスラム圏の殺戮の現状が、不思議に思われた。