11, 09. 2010 シェスタの街


広場の木陰のパラソルの下で,ビールと冷たいガルバッチョで一息ついた。コルドバよりも蒸し暑く感じた。広場の北東のの辺りに、人の賑わいが見えた。市場でもあるのかと細い小路を入った。道の両側の庇が付きそうな狭い小路の両側に,様々な土産物店がぎっしり並んでいた,この手の品物を買う積りはないので、通り抜けようとするが、人々の数が多く思うに任せない。細い小路は,網の目の様に続いていた。漸く抜け出して,新たな商店街に入った。

土産物店の建ち並ぶ小路とは反対に、こちらは全く人通りがない。それもその筈,道の両側の店舗は、何れも閉まっていた。通過して来た街でも街の周辺ではこの様な光景を見かけたが,中央部は店が開いていた。此処は街の中央部のカテドラルに近い位置。小さな広場に面した薬剤店の入口に,カードが吊るされていた。営業時間を報せるものだった。これに拠ると、14:00~17:30迄昼休みということになる。恐らく17:00迄だったと思われる休み時間を,不細工に17:30と訂正してあるのが可笑しかった。9時近く迄明るいのだから、長い夜迄の時間は。昼寝でもしなければ身体が持たないということか。賑わっているのは,飲食店と土産物店で、そぞろ歩いているのは観光客ばかりということになる。





人気のない広場に出た。中央に石像が建ち,ファサードの装飾が重厚な教会があった。太陽の位置を見ながら方向を確かめるが,段々何処を歩いているやら怪しくなって来た。小学校から大学を出て暫く迄,垂直軸の道路は正確に南北を示し,水平軸の道路は東西を示して,4回角を曲がると元の地点に戻る街で暮していた身には、その体感覚が残っていて,斜めの道はどうも苦手で判り難い。只,街の幹線道路は意外にシンプルだったので、気分に任せて歩き廻った。





地図と引き合わせても名前の判らぬ教会が幾つもあった。夫々に個性的な様相を見せていた。時代は,カテドラルより新しい時代の建立かと思われた。






コロン大通りを目指して進む。かって城壁があったのか、道の中央にアーチの部分が残されている所があった。北東に進み,公園の様な緑地帯のあるラ・コンスティトゥシオン大通りを戻った。蒸し暑いと思っていたら,その夜雨が降った。スペインに来て初めての雨だった。部屋の外には大通りに面して,小さなバルコニーが付いていた。硝子戸を開けて、手を伸ばした。温かい雨だった。



前日、前々日と湿度が低く,からりとした晴天だったが,昨日は湿度が少し高かった。本来は翌年の2月に行うウメの剪定をした。余りに伸びていたのと,このまま2月迄放置すると枝が太くなって切るのが大変になる為。太くなり始めた長い枝を切詰めた。シュウメイギクが咲き始め,エゾリンドウも花を開いて来た。旅から戻って切詰めたキキョウやツリガネニンジンが、二番咲きの花を付け始めた。





シュウメイギク Anemone hupehensis キンポウゲ科