10, 09. 2010 グラナダへ


ホテルを10時過ぎに出て、バスで駅に向った。バスは前日のルートを通らず,川を越えて,街の外周に出来た新しい道路を北上してターミナルに着いた。コルドバの駅構内にも、AVEの為の待合室は無かった。時刻表に表示されたホームへ降りる改札口付近に,少しずつ人々が集まって来る。荷物をセンサーに通してエスカレーターでホームに降りた。街並を過ぎると,また荒野が続いた。やがてオリーヴやオレンジが現れる。土壌はどう見ても余り肥沃には見えない。




トレドの様な駅舎を期待していたが,グラナダ駅は旧い殺風景な駅だった。駅前広場からの1本道を緑地帯のある大通り迄進み,西へ折れて間もなくの位置にホテルがあった。当初の予定では,翌日早くバレンシアに向けて発つ筈だったので,駅に近いホテルを選択していた。予定の列車がなくなって、結局夜行で発つことになったのだが、これがグラナダ観光に大いに役立った。

翌日の長い時間をアルハンブラ宮殿の観光に充て,この日は街の中を廻ろうと、ホテル前の道路を東へ進んだ。道路の中央は緑地帯となっていて、樹々や花が植え込まれ,ベンチが置かれた気持ちの良い散策路となっていた。この道路とクロスする通りを進むとカテドラルがある筈だった。道の北側に庭園があって、その奥にホスピタル・レアルが見えた。東側の坂を上ってみた。門扉の前に面白い形の表示があったが,中へは入られなかった。






坂を下りて,少し東のコロン大通りへ入る。イチョウが並木となっている綺麗な通りだった。街灯の形状が面白かった。前庭もなく,サグラド・コラソン教会が聳えていた。新しい教会なのかも知れない。




歩道の右手に僅かな空地があって、大きな量塊の建造物が見えた。カテドラルの後陣だった。右手に続く細い路地を進む。路地の突き当りを左へ折れた。角は高い鐘楼で、その先にカテドラルの正面が続いていた。カテドラル前の広場は思いの外狭く,左右の鐘楼部分は、手前の民家で見晴らすことは出来なかった。中へ入る入口はないかとぐるっと廻ってみたが見出せなかった。






カテドラルの外壁を背に,スパイスや木の実を売る露店が出ていた。只でさえ狭い広場の周囲は,取り囲む飲食店の屋外席で、一層狭くなっていた。広場の角の路地を抜けると,樹に囲まれた広い広場があった。カテドラルの大きさから,この広場までは建造物が無くても少しも広過ぎる広場ではないと思われた。




昨日,一昨日と,朝夕の気温がめっきり低くなって来ている。湿度も下がって,蒸し暑さからは解放された。異例の夏は過ぎ去った。