10, 05. 2010 束の間の晴れ間に 


厚い雲が切れ、午後からは晴れ間が出て来たが,昨日は風が強く,気温も余り上がらなかった。仕事の合間に庭に出てみたが,庭仕事をする気分にはならなかった。タッタソウがもう1輪、花を開いていた。白かったナツツバキの芽が、若葉に変わり始めていた。バイカイカリソウが葉を拡げ始め,イカリソウには蕾が上がっていた。






雪が消えると直ぐに蕾を上げ,花を開いていた白い背丈の低いクリスマスローズは、赤味が差して来た。この後花弁の様に見える萼は、緑色に変わって行く。キバナカタクリの蕾が大きくなって来た。開花は間近い。昨年の朽ちた葉の上に,新たな葉を拡げていたチョウノスケソウに蕾が出ていた。地を這う灌木で,背丈は2cm弱の高山植物シラネアオイの蕾が色付いて,開花が間近になって来た。この株が最も進行が早く,10箇所に増やした株の中には,やっと土中から頭を引き出す状態のものもある。雪解けの位置や日照で、進行状態に差が出て来るのだが、長い期間花を楽しむことが出来る。






午後一仕事終えた2時前に,思い立って昨日が最終日の作家の個展に出かけることにした。場所は江別の駅の近く。会場となっている空間を見てみたいのと,近くにある以前見た軟石で出来た倉庫を見て来ようと思った為。夕刻用事があって、余り時間に余裕がなかったので、電車で出かけた。

初めて入った展示会場は,壁が黒く,窓のない重い空間だった。モノクロームの作品は、異様な強さを放っていたが,青を基調とした作品は重く沈み,適切な空間とは思われなかった。暫く作家と立ち話をして、会場を出た。以前来たことがある倉庫は、アート スペースとなっていた。建造物の天窓や入口には手が加えられ,不要と思われる色ブロックが嵌め込まれていた。佳い空間だったのに、つまらぬ改装をしたもの。入口が閉ざされていたので中を見ることは出来ず,駅へ戻った。




30分程時間に余裕があったので、最寄りの駅から歩いて帰った。駅前の通りを東に進み,公園伝いに北へ向う最短のコース。南の公園のキタコブシは、離れた位置からも、梢の白い花が輝いているのが見えた。東町公園の桜は,ポツポツと開き始めていた。大木には不似合いな程、細く繊細なケヤキの梢が色付いていた。




夕刻には雲が出始め、今朝も曇っている。相変わらず風が強い。暖かな春が待ち遠しい。