12, 03. 2010 春待つ庭


朝方の雲は次第に切れて、風は強かったが昨日は良く晴れた。削り上げた陶筥や絵付けの呉須等を持って、早めに工房へ向った。琴似駅で電車を降りると、突風とも思われる強い風が吹いていた。奇妙なことに、ビル風なのか、方向が一定ではない。駅前通りの歩道は雪が融けていて歩き易かった。途中の生花店で、手土産に蕾の沢山付いた桜を買求めた。真直ぐ南へ進み、目当てのナンテンのあるお宅を見付ける。雪が融けて、2本のナンテンが姿を現していた。門の上のナンテンの奥には、ナツツバキが植えられていた。南側の塀からは、キヅタが姿を現していた。キヅタの上には、エリカだろうか、僅かにピンクの蕾を付けた植物も見受けられた。途中にこんな素敵なお庭があると、歩くのが楽しくなる。





最後の急坂を上って、工房に辿り着いた。工房には陽光が溢れ、薪ストーヴの暖かさが心地良い。南側のデッキには、もうテーブルと椅子が出されていた。先々週の数日暖かかった折に出されたとのこと。春を待ちかねておいでなのが良く分かる。陶筥を見て頂いたら、このまま焼いて構わないとのことだった。素焼が出来ているボタンやカップにヤスリをかけ、撥水剤を施して絵付けをした。色を施したものには透明釉を、無地の状態のものには、青白磁釉薬をかけた。強いウルトラマリーンの部分は、釉薬が付かぬ様に、撥水剤を施してある。先月、植える場所がないのでお断りした白いヤマブキの種を場所を見付けるからと、戴いて来た。玄関の植込みにと考えている。花も無論愉しみながら、黒く光る種の在り様がとても好ましい。また一つ愉しみが増えた。





帰りがけ、行きに立寄った生花店で、ポピーを買求めて戻った。家に着く頃、沈む夕陽が見られた。5時少し前、日が随分長くなって来ている。



今日の最高気温は、6度になるという。午後からパスポートを受け取りに出かけなければならないが、雪と寒さで遅れていたウメの剪定を済ませたいと考えている。昨年は梅の剪定をしに庭へ出て、融けた雪の隙間からワサビの芽を見付けたが、今年の方が雪は多い。