13, 03. 2010 温室 - 1 -


気温が高くなるとの予報が出ていた昨日、遅れていたウメの剪定をしようと庭に出た。アタローですら深い足跡を残しているので、随分足が埋るだろうと予測していたが、雪が深くて、自由に歩けない。おまけに風が強く、とても6度の気温とは思われぬ寒さ。幸い未だ芽が膨らんでいなかったので、後日に延ばした。殆ど陽射しがないのも、寒さを助長していた。

午後からパスポートを受け取りに出かけた。先日申請の折の写真撮影の時にも、耳たぶの形が見える様にイアリングを外す様にとか、首が見える様にセーターの襟を下げる様に等と、注文が多かったが、写真が貼られたパスポートを手にした係員が、帽子を取る様に指示し、生年月日の他に干支まで尋ねられた。以前はこの様な経験はなかったのに、何やら小うるさい。マニュアル通りの行為なのだろうが、いささかうんざりした。時間が早かったので、気分直しに植物園の温室を覗くことにした。

主温室の北側の小部屋は、クリスマスローズが花盛りだった。過日訪れた折には、芽が出たばかりのものが多かったが、殆どの鉢が、花を開いていた。






前回は花を付けていたシコンノボタンは花が終り、葉が赤く紅葉していた。ジャワ産のノボタンは花期が長く、小さな蕾も見受けられた。





通路に長い房を垂れて黄色く色付いていたバナナは“収穫”されたらしく姿がなく、奥の小さな房が色付き初めていた。コーヒーの実も、赤く色付いていた。




キミノバンジロウ(黄実の蕃柘榴)の実はもうなかったが、赤味を帯びた新芽が伸びていた。近くの床に、歪な形の実を付けたレモンの鉢が置かれていた、ミカンの花を一回り大きくした様な花が、佳い香りを放っていた。もう花が散っているのではと気に懸かっていたゲットウが艶やかな花を咲かせていた。





緑に包まれ、緑の匂いを嗅ぐうちに、気分がすっかり安まった。大好きなパピルスの姿を写真に収めて、近接する第2温室へ向った。