10, 02. 2010 吹雪の晴れ間に


真冬日脱出二日目の昨日は、前日程気温は上がらず、時折薄日も射すが、雪の散らつく薄暗い日となった。床の作品を外し、次の作業に備えて床を磨いた。袋張りで縁を礬水(どうさ)で床に貼り付いている作品は、小振りのステンレス製のパレットナイフで外す。礬水の弱めの位置を探してナイフを差し込み、床と和紙の間を手前に引く様に滑らせて外して行く。和紙の耳も生かすので、外す作業にはかなりの神経を使う。床に付いた絵具や礬水をクレンザーで磨き、水拭きを終えたら、正午近かった。

明日工房に伺う予定なので、陶筥や水差しを削る作業をした。5kgの粘土を四角く固め、身と蓋に切り分け、外壁を残して中の粘土を削り出す作業は、時間がかかる。粘土が柔らかい内の方が作業は早く進むが、歪みが出る。薄皮を剥ぐ様に少しずつ削り出す。

1時を過ぎて散らついていた雪が吹雪き出した。風は北西の風で、降り積もった雪も舞い上がる。根を詰めて削りの作業を続けていたら肩が凝って来たので、明日の作業に必要な日用品を買求めに、野幌までバスで出かけることにした。以前は団地の中で、必要なものは何でも入手出来たが、個人商店が次々と店仕舞をする様になって、随分不便になってしまった。

外へ出ると、吹雪いてはいるが、上空や東の空は晴れているのが分かった。強い風で、北西の雪雲から雪が運ばれ、降り積もった雪が舞い上げられている。バス停でバスを待つ間にも、風の強弱で、目の前の風景が一変する。




買物を済ませて外へ出ると、雪は小止みになって、西の雪雲から薄日が射していた。30分程バスの待ち時間があるので、公園を通り抜けて次のバス停まで歩いた。




小鳥達が食べ残したズミの実が僅かに残っている。どの様な花を付けていたのか、莢が残されている樹もあった。ガラス工芸館の前を通り、次のバス停がある2番通りへ出る。錦山天満宮の木立の梢も、僅かに色付いていた。






バスの中で不足の食材を思い付き、最寄りのバス停を乗り越して商店街のスーパーで食材を買求めて、白樺公園を抜けて戻った。弱い夕映えが見られた。