02, 02. 2010 春を待つ木の芽


前夜の吹雪で十六夜の月は見られなかったが、昨日は吹雪も止んで朝から良く晴れた。勝手な言い分ながら、夜分に降って日中晴れてくれるのが望ましい。天気予報にずらりと並んでいる雪だるまを、達磨落とし宜しく落として行く感がある。「光の春」の2月。晴天は有難い。真冬日に逆戻りして、前日との気温差が10度近くになった。今日の最高気温は-5度、明日は-7度の予報が出ている。

思いがけぬ陽光に恵まれた昨日、3時過ぎ迄気分よく仕事が出来た。買物があって、南西のスーパー迄出かける。前日帰りがけに見付けたコブシと思われる木を見ようと、少し北の住宅街を廻って行くことにした。白い綿毛に包まれた芽が、青空を背景に輝いていた。近くのお宅では、塀から覗いたサラサドウダンに新芽が出ていた。白樺公園を通ろうと南へ向う途中で、大きなサクラの樹に出会った。新芽が大分膨らんで来ている。飛切りの寒さの中、新たな命の動きを見るのは、心弾む思いがする。





柿の実はどうなったかと立寄ってみた。皮と種を残して、殆どの実が啄まれていた。見た目が美味しそうに見えた秋には啄まれなかったのは、渋柿だったからなのだろうか。野ざらしで凍ると、渋みが抜けるのだろうか。今年の推移が愉しみな木。




北西から白樺公園に入った。此処もあちこちに雪の山が出来ている。学校帰りの小学生が登っていた。子供達は、真直ぐ歩道を歩かないものらしい。シラカバの梢も少し色付いて来た。幹の写真を撮りながら、遠い昔未だ薪ストーヴや石炭ストーヴを使用していた頃、シラカバの樹皮を火付けに使用していたことを思い出した。この樹皮は良く燃える。






バス通りを渡り南の商店街へ向う。商店街とは名ばかり。スーパーと飲食店、生花店、パン屋の他数店が営業しているのみで、店主が老齢化してシャッターが降りている店舗が多い。小学校前の雪山も、かっては商店街の方々が中心になって、雪祭りに合わせて雪像を作り、氷のキャンドルが並べられていたが、姿がなくなってからもう10年近く経っている。買物を済ませ、白樺公園を通って戻る頃には夕映えが見られたが、小雪が舞い始めた。




外は未だ暗いが、昨夜大分雪が降り積もった様子。雪が融けて少し見えていたヒバの生垣が、また雪に隠れて白くなっている。気温が低く、硝子戸にも僅かに結氷が見える。好天は望めないかも知れない。