01, 01. 2010 雪の新年
新しい年が明けた。何時もと変わらぬ朝ながら、区切りが入ることで気持ちを切り替え、僅かでも新たな希望が持てるのが佳い。新しい世紀に入ってからの10年は、人間の過度の欲望が招く矛盾が噴出する、酷い年月だった。露になった問題や事象は、何一つ解決されてはいない。人々の精神生活の安寧を司っていた宗教すら対立の原因となっているのだから始末が悪い。個として理性的に自らをコントロールする術を身につけぬ限り、解決策はない様に思われる。
終日雪の予報が出ていた昨日は、午前中は良く晴れた。上写真は昨日のもの。我家の屋根の頂を、山に見立てた。午後から散ら付き始めた雪は、夜半には吹雪となったが、今朝は治まっている。ガラス窓に貼り付いていた雪も融けているので、気温も余り低くはなさそう。“大荒れ”がこの程度で済んでくれれば有難い。
暮の29日に思いがけぬ晴天が訪れ、年末年始の大荒れの予報もあって、買物がてらの散歩の折に遠征して写真を撮りためておいた。向った先は、国道のヤドリギ。ケヤキのある公園を抜け、コメツガのあるお宅を廻る。下からのアングルで姿を収めて、コメツガの葉裏が白いことを知った。
団地の南端の一番通りへ出て跨線橋を渡る。国道を渡って、ナナカマドに鈴生りのヤドリギの姿を撮った。昨年ヤドリギに拘ったのは、団地の北外れの三番通りに聳えていた大きな柳の樹が切り倒され、この樹に寄生していた巨大なヤドリギが姿を消してしまった為。散歩の途中で、随分多くのヤドリギに出会ったが、その分布に一つの傾向があることに気付いた。歩いた範囲では、南の方が数が多く、この国道沿いのナナカマドのヤドリギが密度が高い。北へ行く程、分布は疎らになり、巨木の上に限られているのが分かった。国道の南に広がる酪農学園大学の更に南には、広大な野幌原始林が広がっている。どうやら出会ったヤドリギは、原始林でヤドリギの実を啄んだ小鳥の置土産の様に思われる。クリスマス リースの様なアカミヤドリギに出会いたいと思いながら果たせずにいたが、30日にMIXY 友の詩人の I さんが、メールでアカミヤドリギの写真を送って来て下さった。お子さんと札幌の西にある盤渓のスキー場へいらした折に撮られたものとのこと。ご了解を得て、載せさせて頂くことにした。スキーも出来ず、盤渓ではおいそれとは出かけられないが、何時かは出会ってみたいもの。
6月の個展迄、半年弱となった。体力勝負の仕事ゆえ、今迄通り散歩で体調を整え、残り4割程の仕事を進めたいと考えている。