25, 12. 2009 ホワイト クリスマス


朝方の雪が止んで晴れた昨日午前中は、ガラス越しの陽射しが暖かく感じられる程だった。厄介な仕事は片付いたので、半端な仕事をして過ごす。買い入れた作業用のスパッツやG パンの裾上げ、貯まった革の端切れの整理等々、つまらぬ仕事ながら、時間はしっかり取られる。午後からアトリエに下りて、不要物の整理をした。一段落ついて、隅に置いてある発泡スチロールの箱に入れてあった陶筥の様子を見た。

四角く成形した磁器粘土を、身と蓋に切り分けてから10日程経過している。ゆっくり乾燥させる様にと、K・K さんに云われていたが、粒子が小さい所為か中々乾かない。粘土の量が少ない蓋の方が程良く乾いていたので、蓋をくり抜くことにした。




以前から使用している金属ベラでくり抜き始めた。少し内々に切り込み線を入れて掘り始めた。磁器粘土は初めての使用なのだが、練上げた折よりも他の陶土との相違が良く分かった。半ば乾燥した陶隗は、きっしり締まっていて、今迄の陶土の様には簡単には掘れなかった。随分以前に、富本憲吉が陶筥を作成している映像を見たことを思い出した。鑿を使用して、陶筥の内部をくり抜いていた。道具箱を探してみると、何に使用したのかは忘れてしまったが、真新しい鑿が入っていた。殆ど力を入れずに、良く切れる。削り取った陶土は鉋屑の様に、薄く丸まった。鑿で凡そ削り取り、金属ベラで細部を仕上げて、蓋の成形を終えた。身の削り取りには、もう少し幅広の鑿が良いかも知れない。





切手が少し不足だったので、買いに出かけた。郵便局より少し南を回り道をしてみた。花の跡がそのまま放置されている植物は、面白い姿を見せている。テッセンはすっかり綿毛になって風に揺れていた。荒れたお庭には、セイタカアワダチソウが、綿毛を見せていた。ガラス窓にレース模様のクリスマスの飾りが貼られたお宅があった。繊細なレースの飾りだった。日本のものではないようなので、大通公園で開かれているミュンヘンのクリスマス市ででも、買求められたのかも知れない。





小学校の西側を北へ戻る。大きな樹の樹皮が、佳い色を見せていた。午前中の青空は、西からの雪雲で覆われ始めていた。





一夜明けて今朝は雪。庭の樹々は綿帽子を冠り、ホワイト クリスマスとなった。