12, 11. 2009 茶色のバッグ


昨朝散らついていた雪は10時前に上がり、雲が切れて薄日が射して来た。どろんと眠った様な表情だった青が、目覚めて輝いて来る。思いがけぬ陽射しで、仕事は随分捗った。何時も拝見している在札の方のブログには、真っ白に雪化粧した藻岩山や原生林の写真が登場していた。雪は、山沿いの札幌の方が多かったらしい。

夏から白を多く含んだエメラルドグリーンの革を探している。クラス会で久々に出会った在京の友人が、写真を撮って下さった折,カメラを剥き出しのままバッグに納められようとしたのを見て、カメラのケースを作って差し上げようと思った為。どの様な色が良いかと尋ねたら、バッグから取り出された小物の色が、淡いエメラルドグリーンだった。

余り頻繁には札幌へ出かける事はないが、出た折には東急ハンズの皮革売り場を覗く様にしている。先日覗いた折に、肝心のエメラルドグリーンの革は見付からなかったが、珍しく長い革の端切れを見付けた。焦茶の型押しのクロコダイルの皮。何時もバッグを作る折には、ベルトを取るのに苦労する。余り幅はないが長さは充分にあるので、買求めて来た。

此処5年程使用している茶色の襷がけのバッグが、少し小振りなので散歩用にして、もう少し大振りの襷がけのバッグを作ることにした。過日ロンドンへ持たせたバッグを作ったヌパックの残り革と合わせることにした。




折角の長い革なので、マチから続けてベルトとなるデザインにした。面倒なベルトを接続する金具も不要で、すっきりと仕上がった。雨蓋を深めに大きくしたので、ハンカチ等の小物を入れられる様に、身体に接する裏側には、深い外付けのポケットも付けた。このポケットがあると、頻繁に雨蓋を開ける必要がなく、格段にバッグは使い易くなる。



今日は、K・Kさんの工房に出かけ、その後2軒の画廊を廻る予定を立てている。作業は釉薬をかけることのみなので、幸い荷物は少ない。帰りがけに買物もあるので、両手が自由になるこのバッグで出かけようか。